「ケール」が野菜の名前というのは健康に気を配る方にとっては常識かもしれませんが、実際の野菜を見かけたり手に取ったことはありますか?
【最近は青汁以外でも登場しています】
青汁の原材料として知っている方も多いと思いますが、最近では百貨店の野菜売り場やネット上で生野菜のケールを見かけることがあります。
また、サラダブームをうけてケールを使ったサラダがコンビニや専門店に登場しています。
「健康にいい成分がいっぱい入ってそう」というイメージはありますが、野菜そのものを見かけることが少なく「苦い、まずい」というイメージをお持ちの方もいるのではないでしょうか。
実際に私がサラダとして食べた時は、ほろ苦い程度の風味と肉厚の縮れた葉が特徴的で、鶏肉やチーズなどうま味とコクのある食材やドレッシングと一緒に美味しくいただけました。
実は昔ながらのものは苦みの強いものあるようですが、最近は生でも食べやすく育てられたものが出回り始めたようです。
【本当にいいの?】
栄養価が高いのは間違いありません。
ビタミンやミネラルが全般的に含まれているのですが、特に注目したいのはカルシウムが牛乳の2倍も含まれているところです。
カルシウムは日本人に不足しがちな栄養素で、骨や歯をつくる成分になるだけでなく、筋肉の働きを助けたりもします。
不足すると血液の状態にも影響して高血圧や動脈硬化の原因にもなるとも言われているため、積極的に摂りたい成分です。
卵やきのこなどビタミンDを豊富に含む食材と一緒に食べると吸収率がアップします。
このほか、糖質や脂質の代謝に欠かせないビタミンB群や抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンE、ルテインという目によい成分まで含まれています。
これらの栄養素を効率よく摂るにはトッピングにナッツを加えてオリーブオイルやアマニ油などのオイルを使ったドレッシングをかけて食べるのがおすすめです。
【ケールってなにもの!?】
こんなに栄養価が高いケールは、実はキャベツの原種だと言われています。
地中海沿岸が原産のアブラナ科の植物で、キャベツのように丸くならず、葉が縮れているのが特徴です。
もし店頭で見かけたら、葉の色が濃いものを選びましょう。
購入してみて少し苦みがあってサラダとして食べにくい場合は、ヨーロッパの食文化をまねて、ロールキャベツやスープの具材として煮込むのがおすすめです。
水溶性のビタミンが多く含まれているため、汁ごといただくとよいでしょう。
栄養価の高さからじわじわと人気が出ているケール。
見かけたらぜひ手にとってみてくださいね。
Text by ゆず/食育インストラクター