どこかホッとするような懐かしい味、ホットケーキ。
1月25日は「ホットケーキの日」とされているのをご存知でしたか?今回はホットケーキや今話題のパンケーキについてのお話です。
【意外すぎる?!由来とは】
1902年1月25日に北海道旭川市で日本の観測史上一番低い気温である、-41℃を記録したことにちなんでいます。
そんな寒い日だからこそ、ホットケーキを食べてあたたまってもらいたいという思いを込めて制定されたそうです。
またこの日は、同じ理由で「中華まんの日」ともされています。
【イギリスにもある「パンケーキの日」】
イギリスなどの英語圏では、2月の下旬ころに「パンケーキの日」(Pancake Day)と呼ばれる日があります。
これは、イースターと呼ばれる復活祭の41日前にあたる火曜日「Shrove Tuesday」の別名であり、四旬節(Lent)と呼ばれる断食の前日となっています。
断食の前ということで栄養を摂るため、家に残っている卵やバターを使ってパンケーキを作って食べたことから、この日を「パンケーキの日」と呼ぶようになったといわれています。
【500年以上も続く伝統的なお祭りがある】
15世紀から続く伝統的なパンケーキレースと呼ばれるお祭りが行われています。
イースター(復活祭)の前は告解(罪の許しを得る儀礼)を済ませてから断食をします。
告解の火曜日は、キリスト教徒にとって大切なミサが行われます。
ある主婦がパンケーキ作りに忙しくしているうちに、教会の鐘が鳴ってしまい、フライパンを握りしめたまま教会へと走って向かったエピソードから、このレースが行われるようになったといわれています。
最も有名なのはバッキンガムシャー・オルニーで行われているレースで、競走者はパンケーキ入りのフライパンを持って約380mを走り抜けます。
伝統あるイベントなので、しきたりやルールは守られています。
参加資格は厳しく、17歳以上の女性とされていましたが、近年では男性や子どもの参加も認められています。
しかし、エプロンと三角巾を身に着けることは必須。
パンケーキを出走時と完走時にひっくり返すというルールも守り、みなさんフライパンを握りしめて必死で競争をします。
またイギリスのパンケーキはクレープより少し厚いもので、日本でのパンケーキのイメージとは少しちがうようです。
【なんと!ホットケーキはパンケーキの一種だった】
「パンケーキ」(pancake)とはフライパンなどで焼いたケーキの総称をいいます。
パンケーキの「パン」(pan)は、食パンなどのパンではなく、フライパンなどの底が平らで取っ手のついた鍋が由来です。
フランス語の「パヌケ」(pannequet)が英語のパンケーキにあたり、クレープ生地でクリームなどを巻いた甘いものから、前菜にもなる塩味系のものまで幅広いものを指します。
つまり、パンケーキの中にホットケーキもクレープも含まれるということになります。
さまざまな食べ物のブームがある中で、未だに人気があるパンケーキの強さを感じる昨今。
私も、小さな頃から食べなれているホットケーキを無性に食べたくなる時があります。
香ばしくって、甘くって、ふんわりとしたホットケーキは、いつまでも飽きのこない不動の味なんだな、としみじみと感じるのでした。
Text by ナナちゃん/食育インストラクター