日本のハーブ豆知識②

前回に引き続き、今回も和のハーブについてのご紹介です。
本題に入る前に、もう一度ハーブの定義についておさらいしておくと、「薬理作用を持つ風味付けの植物」のこと、スパイスは「植物を乾燥させた調味料」です。
このため、こちらの記事では主に生で使用するものをハーブとしてご紹介しています!

【木の芽

椀物や蒸し物に入れると、蓋を開けた時にふわっと香る、春のあしらいです。
木の芽とだけ書かれていることが多いため、何の木の芽なのかわかりづらいのですが、これは山椒の芽なのです。
実ほど多くはありませんが、辛味成分であり胃腸の働きを高めるサンショオールや、香気成分でリラックス効果のあるリモネンも含まれています。

【みょうが

夏が旬ですが、今では1年中手に入れることができます。
薬味としての歴史は古く、栽培も早かったため、本州から沖縄まで広く分布しています。
あの独特な香りは香気成分のα-ピネンによるもので、ストレス緩和や神経のたかぶりを抑える働きがあります。
血行促進効果もあるため、旬の夏の冷え対策にはピッタリです。


【三つ葉

セリの仲間で香りが良く、リラックス効果のある香気成分のミツバエンとクリプトテーネンが含まれています。
そして、分類としては緑黄色野菜なので、抗酸化作用のあるβ-カロテンが豊富に含まれています。
栄養価も高く香りも良いと優れた日本のハーブなのですが、三つ葉の香気成分は加熱に弱いため、長時間加熱するとせっかくの香りが飛んでしまいやすいという欠点もあります。
その効果を最大限発揮させるためには、仕上げとして温かい料理の上に添える、加熱せずサラダに使うなどの工夫が必要になります。

前編・後編と2回にわたってお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょう?

今回はスーパーで手に入れることができるものを中心にご紹介させて頂きました。
ですが、これら以外でも、日本にはまだまだ魅力的な和のハーブがたくさんあります!

いろいろな和のハーブを探して、お楽しみ頂いてはいかがでしょう?

Text by はむこ/食育インストラクター