きんぴらにたたきごぼう、天ぷらなどさまざまな料理に使われるごぼう。
日本では定番の野菜ですが、世界をみるとどうやら食用としている国は少ないようです。
【ごぼうの歴史】
ごぼうは、ユーラシア大陸北部が原産の食材です。
いつ日本に伝わって来たのかは定かではありませんが、縄文時代にはすでに伝わっていたとも言われています。
その後、しばらくは薬用として用いられていたようですが、平安時代になると食用として使われ始め、江戸時代には全国に広まって行きました。
現在食用としてごぼうを食べているのは、日本のほかに韓国や台湾などごく一部の国だけです。
【女性に嬉しい食物繊維の宝庫!】
ごぼうは何といっても食物繊維が豊富に含まれているのが特徴です。
野菜に含まれる食物繊維の多くは、水に溶けない不溶性ですが、ごぼうには不溶性だけでなく、水溶性食物繊維の「イヌリン」が含まれています。
イヌリンは血糖値の上昇を抑えたり、コレステロールを体外に排出するなど、生活習慣病予防に効果が期待できます。
不溶性食物繊維は、腸の動きを活発にし、腸の働きを調え、便秘改善や大腸がん予防に役立ちます。
ほかにも、カリウムやカルシウム、マグネシウムなどのミネラルもバランスよく含まれています。
ただ、ビタミン類はそれほど含まれていません。
そのため、β-カロテン豊富な人参やビタミンEやカルシウムを含むごまとの組み合わせは相性抜群!
ごぼうの定番料理、きんぴらごぼうは理想的な料理と言えますね。
【ごぼうのおいしい時期は2回ある!?】
ごぼうは11~1月に旬をむかえる冬のごぼうと、4~6月が旬の春ごぼう(新ごぼう)があります。
今の時期の冬ごぼうは香りが強く、春ごぼうは食感、香りがやわらかいのが特徴です。
この香りは皮に多く含まれているので、皮はたわしで泥を落とす程度とむき過ぎないようにしましょう。
ごぼうを切った後、アクを抜くため水にさらすと思いますが、栄養を効率よく取りたい場合には、さらし過ぎはNG。
アクの主成分は強い抗酸化作用を持つポリフェノールです。
水に長くさらし過ぎると栄養分が逃げ出てしまうので気をつけましょう。
食物繊維を豊富に摂れるごぼうは、女性にとって嬉しい食材ですね。
さまざまな調理法で今が旬のごぼうをおいしくいただきましょう!!
Text by まち/食育インストラクター