ニンニクを食べて夏を乗り切りましょう(*^^)v

〈食育まめ知識〉ニンニクを食べて夏を乗り切りましょう

古くから強壮効果や疲労回復効果があるとして薬用や食用にされてきたニンニク。ニンニクは漢字だと「大蒜」や「蒜」・「葫」と書きます。
「蒜」の字は、ニンニク・葱・のびる等のユリ科の多年草の中で食用にされてきたものの古称だそうです。
また、「蒜」はその昔「葫」と書かれていたのだそうですよ。

【ニンニクの原産地・起源】
さて、このニンニク・・・原産地は中央アジア近辺と言われ、そこから古代エジプト(主に薬用として使用されていた)や古代ギリシャ(香辛料として使用されていた)に浸透していきました。古代ローマでは労働者や兵士達に与えられ、広範囲に広まっていったそうです。
日本へは8~9世紀頃、中国(紀元前には伝来)や朝鮮半島経由で渡来したそうです。長い間薬用として使われてきた為、料理にはほとんど使用されていませんでした。
食用として注目を浴びるようになったのは、第二次大戦以降に西洋料理や中国料理等が一般に普及してからだそうです。

【ニンニクの種類】
私達が普段食べているのは、「鱗茎(りんけい)」という地下茎が肥大した部分です。ニンニクには様々な種類があり、日本で栽培されている代表的な品種に「ホワイト6片(寒地系)」や「壱州早生(暖地系)という鱗茎部分がバラバラになるタイプがあります。
産地としては青森県・香川県・岩手県等が有名ですね。
その他、味がややマイルドな「プチニンニク(主に中国産)」は鱗茎が一つに繋がっているタイプ。やや小ぶりで香りが高く、皮がうっすらピンク色になるイタリア種(鱗茎がバラバラになるタイプ)も出回っています。

【ニンニクの葉・茎って?】
ニンニクは鱗茎だけでなく、葉や茎も食用になっているのをご存知でしたか?
葉の部分は「葉ニンニク」と呼ばれ、ニンニクの若い葉を食用にします。茎は葉が出た後に出る部分で、蕾のついている先端を切り落とした状態で出荷され、「ニンニクの芽」として店頭に並びます。そのまま成長させると葱坊主のようになり、花が咲きますよ♪
現在売られている葉や茎は、鱗茎を取るための物とは別種を専用に栽培している場合が多いです。葉ニンニクやニンニクの芽は鱗茎ほど強烈な匂いはなく、穏やかな匂いと加熱した時の甘みが特徴です。
これらを使用すると鱗茎を入れなくても料理にニンニクの香りがし、色もきれいなグリーンなので炒め物の味のアクセント・色味にもお勧めです(*^^)v

【ニンニクの選び方】
お店でニンニクを選ぶ際は外の皮が乾燥し、しっかりかたく巻きついていて重量があるものを選ぶと良いでしょう。
ただし、乾燥しすぎも良くないので、外の皮がひび割れていないものを。芽が出ていたり、皮が茶等に変色しているものも避けましょう。
ニンニクを切った時にある小さな芽は消化されにくく、調理の際も焦げやすいので使用する時は取り除くと良いです。

ちなみに、売っているニンニクを土に埋めたら発芽するかというと・・・出荷時に芽が出にくい処理をしているようなので、あまり発芽しないみたいですよ。
たまに芽が出て来るものがあるので植えたら出て来るかもしれませんが・・・。
基本的には栽培用の物を購入されるといいと思います。時期になるとホームセンターや、インターネット等で購入できますよ!

【ニンニクの栄養と効能】
ニンニクにはアリシンという辛み成分が含まれ、これが体内でビタミンB1と結合すると、疲労回復に効果を発揮します!ニンニクがスタミナ食材と言われる所以ですね。また抗菌作用や抗酸化作用も期待できるので、風邪予防等も期待できますよ!
夏バテや夏風邪を起こしやすい時期ですので、ニンニクを食べて元気に夏を楽しみましょう(^^♪

※ニンニクが体に良いからと言って食べ過ぎるとかえって胃腸に過度の負担をかけてしまうので、適度な量を摂取して下さいね☆

Text by さゆり/食育インストラクター

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