日本におけるフランスのパン食文化の浸透を目的とし、フランスパンの製造技術の向上と普及などを行う「日本フランスパン友の会」が制定しました。
日付は11と28で「いい(11)フランス(2)パン(8)」の語呂合わせから。
また、ボジョレーヌーボーの解禁日である11月の第3木曜日に近いなどフランスパンを楽しむ時期であることも理由のひとつです。
【フランスパンの種類】
フランスパンは小麦粉・食塩・イースト・水など、シンプルな食材で作られたフランス発祥のパンです。
フランスパンにはバゲットやバタールなど、パンの長さやクープと言う切り込みの数で全10種類にも分類されています。
◎フランスパンの定番 “バゲット”
長さ約70~80cm。
重量300~400g前後のステッキ型のパンで、フランスパンのうちでは細長い部類に属し、パリパリした表皮が多く塩味であることが特徴。
◎フランスパンを代表する “パリジャン”
長さ約50~70cm。
重量500g前後で表面に5~6本のクープ(切れこみを入れること)をつけたもの。
パリジャンとは「パリっ子」の意味。
◎中間を意味する “バタール”
長さは約40~50cm。重量は300g程度。
パリジャンとバゲットの中間的な格好を意味している。
◎細長い棒状 “フルート”
長さは約50~60cm。重量は200~250g程度。
笛のフルートのように細長いフランスパン。
◎ひもを意味する “フィセル”
長さは40cm程度とバゲット群のフランスパンの中では短く、全体のサイズとしても最も小さいタイプ。
◎大きな切れ目の入った “クッペ”
その表面に大胆に、1本の大きい切り込み(クーペ)を入れて、焼き上げるのが特徴。
◎麦の穂を意味する “エピ”
細長いバゲットやフィセルの生地にはさみで深い切れ目を入れ生地を、左右交互に倒すことで、特徴的な形が作られる。
ベーコンやチーズを挟んでアレンジされて人気が高い。
◎ボールを意味する “ブール”
パン屋を意味する「ブーランジェリー」の語源にもなっている歴史のあるパン。
ほかのフランスパンに比べてクラム(中身のふわふわとした部分)が非常に多く、ふっくらとしたクラムをたっぷり味わえるのが特徴。
◎きのこのような形 “シャンピニオン”
カサの部分と下の丸い部分の食感が全く違う面白いパンで、カサの部分はカリッとしていて香ばしく、丸い部分は見た目通りクラムの厚みが特徴。
◎田舎のパン “パン・ド・カンパーニュ”
カンパーニュとは、田舎を意味し、その昔、パリ近郊で作られたこのパンがパリで売られたのが始まり。
原料にライ麦やルヴァン種と呼ばれる発酵種で発酵させることで特徴的な酸味や風味が特徴。
【おいしいバゲットの選び方】
たくさんのフランスパンがありますが、今回は日本でもなじみ深いバゲットの選び方をご紹介します。
日本人は柔らかくもちもちとした食感を好むので、一昔前のパン屋さんで売られているフランスパンは、中も外も柔らかいものでした。
最近では、外側がバリバリと固く、本場フランスと変わらないバゲットがパン屋さんに並んでいます。
パン屋さんそれぞれで特徴がいろいろありますが、おいしいバゲットを選ぶポイントは内層に広がるボコボコとした気泡にありました。
たくさん気泡があると「スカスカしている」と思いがちですが、大小さまざまな気泡があるバゲットはおいしいバゲットとして人気があります。
ボジョレーヌーボーが解禁したということで、赤ワインとチーズに合わせてフランスパンを召し上がってみませんか?
Text by ざわちゃん/食育インストラクター