茎は淡色、葉は緑「チンゲン菜」は淡色野菜?緑黄色野菜?

さて、淡色と緑黄色どちらでしょう。
答えは緑黄色野菜です。
あんなに淡い色の部分が多いのに不思議だと思いますが、100g中の成分を調べてみると、一定量以上のカロテンが含まれています。

【選び方と保存方法】

中国野菜として馴染み深いチンゲン菜は、中国の中東部、揚子江の下~中流地域原産と言われ、白菜の仲間です。
旬は9月~1月ですが、一年中安定して生産されています。
購入する時には、茎の下の部分が太くハリとツヤがあり、肉厚なものを選びましょう。
また、古くなると葉が変色してくるので注意してみましょう。
家庭で保存するには、しめらせた新聞紙などで包み、冷蔵庫に入れて立てておくと日持ちしやすくなります

【栄養も含まれています!】

アクが少なくあっさりとした味なので、あまり栄養がないと勘違いする方もいらっしゃると思いますが、ビタミンやミネラルが含まれています。
緑黄色野菜に分類される野菜は、食べられる部分100gのうちカロテンが600㎍以上含まれている野菜です。
生のチンゲン菜に含まれるβ‐カロテンは2000㎍なので、緑黄色野菜に分類されています。
β‐カロテンは、体内に入ると体が必要とする分だけビタミンAとなり、皮膚や粘膜を丈夫にして免疫力を高めたり、抗酸化作用があるため、がんの予防効果も期待できます。
β‐カロテンは脂溶性のため、油脂と一緒に食べると効率よく吸収されるので炒め物にしたり、和え物の場合でもごま油を少し加えるなど工夫するとよいでしょう。
さらに、日本人が摂りにくいと言われる、骨をつくるカルシウムや血をつくる鉄も含まれています


 【効果アップの食べ合わせ】

野菜から摂るカルシウムは、牛乳などの乳製品に比べて吸収率がよくないため、クエン酸を含む酢やレモンとの組み合わせがおすすめです。
このほか、牛乳と一緒に煮込んでカルシウムの相乗効果を期待する料理も良いでしょう。
豚肉とチンゲン菜を組み合わせて食べれば、鉄の吸収率が高まりますし、胡麻和えなどにして抗酸化ビタミンの相乗効果を狙えば、動脈硬化予防や美肌効果も期待できます。
野菜売り場ではあまり目立たないところに置いてある野菜ですが、栄養価が高いチンゲン菜を活用していきましょう。

Text by ゆず/食育インストラクター