最近では季節を感じるフルーツも少なくなってきましたが、さくらんぼは5~7月の限られた時期にしか出回らない初夏を告げる代表的なフルーツです。
そのきらきらと輝くとてもかわいらしい見た目や、栽培に手間ひまが掛かり、高価なお値段がすることから「赤い宝石」とも呼ばれています。
品種は全世界で1000種を超えると言われ、広く愛されているさくらんぼ。今回はそんな旬のさくらんぼの魅力をお話します。
【さくらんぼの歴史】
さくらんぼは紀元前300年頃にはすでに栽培をされてたと言われているほど古くからあるフルーツです。
日本には江戸初期に中国から入ってきましたが、気候に合わず普及しませんでした。
その後明治初期にアメリカやフランスなどの品種が導入され、北海道や山形県などで定着し、日本でも様々な品種改良が進められるようになってきました。
【さくらんぼを美味しく食べるには!?】
美味しく食べられるのは収穫してから2~3日と他のフルーツと比べてもとても短いさくらんぼ。
そんなさくらんぼを美味しく食べるには、購入後はビニール袋に入れて野菜室で冷やし、なるべくその日のうちに食べるのがベスト!!
長時間冷蔵庫に入れておくと甘味が薄れてしまうので気を付けましょう。
鮮度が落ちやすいので長くても1日で食べきるようにすると良いですよ。
また、買ってからすぐに食べたい時は、冷水にサッと通して冷やすのがおすすめです。
【小さい実にはたくさんの嬉しいことが!!】
1粒1粒が小さいさくらんぼ。量は少ないですが、カリウムやビタミン、ミネラル、ブドウ糖などがバランスよく含まれているので、疲労回復やむくみ予防、肌荒れ予防にも効果が期待できます。
特に他の果物より鉄分が多く、吸収を助けるビタミンCも含まれているので鉄分を補いたい人にもおすすめです。
また、さくらんぼの色素にはポリフェノールの1種である「アントシアニン」が含まれ、眼精疲労にも効果があると言われています。
このポリフェノールは主にアメリカから輸入される「アメリカンチェリー」に多く含まれています。
また、虫歯予防などで知られている天然の甘味料「ソルビトール」が含まれており、便秘の改善にも期待が出来ます。
さくらんぼの産地である山形県では、さくらんぼ狩りの最盛期であることから、6月の第3日曜日を「さくらんぼの日」に制定しています。
まさに今が旬のさくらんぼ。そのまま食べるのはもちろん、食べきらないときはジャムやコンポートにして楽しむのも良いですね!!
Text by まち/食育インストラクター