中身がトロトロのモッツァレラをご存知ですか!?
その名は「ブラータ(またはブッラータ)」!!
日本ではまだまだ知名度が低いですが一度食べたら病みつきです☆
【そもそも・・・】
ブラータを語るにはまずモッツァレラについてご紹介しなくてはなりません。
ところで、モッツァレラの原産国はどこでしょう?・・・なんて質問は野暮かもしれませんね。
答えはほとんどの方がご存じだと思いますが、陽気な国♪イタリアです。
モッツァレラはカンパーニャ州やラッツィオ州などイタリア南部が原産のフレッシュチーズで、イタリア語で「引きちぎる・糸を引く」などを意味する「モッツァーレ」が語源とされています。
【モッツァレラは2種類ある】
日本で作られているモッツァレラの原料は牛乳がほとんど。
ですが本場イタリアに行くと、牛乳から作られるものと水牛乳から作られるものがあります。
水牛乳のモッツァレラは「モッツァレラ・ディ・ブッファラ・カンパーナ」と呼ばれ、牛乳から作られるものと比べて甘みが強いといわれています。
ちなみに「ブッファラ」とはイタリア語で水牛を指す言葉です。
牛乳から作られるものはかつて「牛乳の花」という意味の「フィオーレ・ディ・ラッテ」と呼ばれ、水牛乳のものと区別されていたそうですが、モッツァレラがイタリア全土で作られるようになり、いつのまにかただ「モッツァレラ」と呼ばれるようになったのだそうです。
また、私達が知っているモッツァレラは丸い形ですが、三つ編み状になっているものや結び目があるものなど、実は様々な形があるそうです。現地に行ったらぜひ見てみたいですね。
【どうやって作っているの】
モチモチ、モキュモキュとした食感が特徴のモッツァレラですが、どのように作られているかご存知ですか?
かんたんに説明すると、
- 人肌程度に温めた乳に凝乳酵素を入れてしばらくおく
※カード(凝固物)とホエー(乳清というかたまらなかった水分)が出来る - ①からホエーを取り除き、さらに4時間程おく
- ②を細かく刻む
- ③に熱湯を注いで手早く棒などで混ぜる
(③が溶けて餅のようになる) - 湯を切りながらさらに良く練り、練りあがったらいくつかの塊に分ける
- 二人1組でひっぱりながら一定の大きさにちぎり丸めて塩水に入れる
という工程をへて作られています。
今では機械化されている場合も多いようですが、手作りする時は熱湯を使用するので熱い中でのきつい作業になります。
手作りのものは熟練の職人さんの練り上げによって、あの独特の食感が生まれるのですね。
モッツァレラは出来たてが美味しいとされており現地イタリアでの賞味期限は2~3日。
輸出するものでも2週間程度と短い賞味期限です。
【ではブラータとは??】
前置きが長くなってしまいましたが、本題のブラータについてご紹介します。
発祥はイタリア南部のプーリア州!
モッツァレラを薄く伸ばして袋状にし、そこに細かくちぎったモッツァレラと生クリームを混ぜたものを詰めたのがブラータです。
ブラータとはイタリア語で「バターのような」という意味。
その名の通り味は生クリームが入っているのでモッツァレラよりもさらに濃厚。
トロトロとしているのに、モッツァレラの独特の食感も楽しめて一度で二度おいしいチーズです。
【観光客に見出されたチーズ】
実はこのブラータ、モッツァレラを作る際に出てしまう余ったカードの再利用として生まれたチーズ。
出来上がったモッツァレラに詰めて売っていたのが観光客の目にとまり、広まったといわれています。
【袋なしブラータ??】
その名も「ストラッチャテッラ」!
イタリア語で「引き裂く」を意味する「ストラッチャーレ」が語源で、ブラータの中身だけのものです。
周りの袋がないだけで味はブラータと同じく濃厚。
こちらも賞味期限が短いです。
【美味しい食べ方】
ブラータもモッツァレラもそしてストラッチャテッラもクリーミーですがあまり塩気のないチーズです。
チーズのコクやクリーミーさを楽しみたいならシンプルに塩・ブラックペッパー・オリーブオイルで☆
お好みでトマトやハーブ、生ハムなどを添えても!
ブラータやストラッチャテッラは少し強めの塩・胡椒がおすすめです。
食べる直前に常温に戻しておくとよりトロトロ感が楽しめますよ。
また、加熱しても美味しいチーズなのでパスタやグラタンなどに使ってもいいですね。
ぜひ生クリームごと使って下さいね!
ちなみに、モッツァレラは熱を加えて使う時は切って30分~1時間程度水気を切ってから使うと水っぽくならなくてよいそうですよ!
【どこで手に入る?】
まだまだあまり見かけませんがレストランやホテルで提供されているほか、店舗で販売しているところも増えてきています(都内が多いようです)。
また最近ではインターネットでも売られているようですね。
機会があったらぜひ食べてみて下さいね!!
感想お待ちしています(^^♪
Text by さゆり/食育インストラクター