捨てるところなし!万能野菜「ブロッコリー」の活用術!

捨てるところなし!万能野菜「ブロッコリー」の活用術!

スーパーでは1年中見かけるブロッコリーですが、旬の時期はまさに今(11月頃~3月頃)です!
栄養豊富でおいしい緑黄色野菜として近年とても人気があり、見た目にも鮮やかな緑色はお弁当にも重宝する野菜ですよね。
普段主に食べられている部分は花蕾(からい)と呼ばれるつぼみですが、茎や葉の部分にも栄養がたくさん含まれているので、捨てずにぜひ食べたいものです。

【ブロッコリーってどんな野菜?】 
ブロッコリーはイタリアを中心とした地中海沿岸地域を原産地とするアブラナ科の野菜です。キャベツの変種であるカリフラワーを品種改良してつくられた野菜であるといわれ、大きなつぼみのかたまりと茎が食用とされます。
キャベツやカリフラワーは淡色野菜ですが、ブロッコリーは緑黄色野菜にあたります。

【ブロッコリーの歴史】
イタリアが原産で茎がアスパラガスのように柔らかいことから、イギリスでは「イタリアン・アスパラガス」、フランスでは「アスパラガス・キャベツ」などと呼ばれ、肉料理に欠かせない野菜として古くから愛されてきました。
ブロッコリーという名前は、イタリア語で「芽」を表す「ブロッコロ」の複数形が語源です。
日本には明治時代に伝えられ、当時は観賞用とされていました。
第二次世界大戦後に「緑ハナヤサイ」と呼ばれ本格的に栽培が始まり、1980年代に入ってから一般に広く出回るようになりました。
最近では、抗ガン作用が期待されるファイトケミカルの一種であるスルフォラファンが含まれているとして再び注目を浴びています☆

【ブロッコリーはあのフルーツよりビタミンCが多い!?】
ブロッコリーに含まれる栄養素は、カロテン・ビタミンC・食物繊維などがあり、特にビタミンCにおいては100g中に約120mgものビタミンCが含まれています。
これに対し、ビタミンCが豊富とされるみかんの含有量は100gあたり25 mg~30 mg。
つまり、ブロッコリーはみかんの4倍も多くビタミンCを含んでいるという事になります!
ビタミンCは加熱により壊れてしまう性質があり、その上水溶性のため、多くは水や茹で汁などに溶け出してしまいます。
ところが、五訂日本食品標準成分表によるとブロッコリーは茹でた後でも100g中に54mgものビタミンCが残っていて、茹でた後でも、みかんの2倍ものビタミンCが含まれているとされています!
これは他の野菜と比べても高い数値です。
ビタミンCは肌の老化や生活習慣病の予防に効果的とされています。

【どんな調理法が向いているの?】
ブロッコリーの調理は「蒸し茹で」がオススメ!
茎は外側は筋が多いので、皮を厚めに剥きます。
加熱しすぎるとビタミンCなど水溶性の栄養成分を大きく損失してしまうので栄養の流出、破壊を最小限に抑えて美味しく頂きましょう。

【蒸し茹での方法とは?】
まずはじめに、ブロッコリーは花蕾を下に向けて流水でよく洗います。
鍋に2~3cm程度水を入れて沸騰させ、小房に分けたブロッコリーを入れ、蓋をします。(1房なら3分程度強火にかけ蒸し茹でにしてください。)
加熱したらザルにあけ水分を切り、お好みで全体に塩を振ります。下味がつくので、そのまま食べても料理に使ってもOK☆
※加熱したブロッコリーは、水にさらさないようにしましょう!味も香りも食感も損なわれてしまいます。
その他にも茎を切らずにそのままカレーやシチューに混ぜたり、細かく切ってポテトサラダに加えたり、皮を剥いておひたしにして和えるなど様々な食べ方があります。

ストレスや喫煙などにより、体内のビタミンCは大量に消費されてしまいます。
ビタミンCは水溶性のため、過剰摂取しても不要な分は体外に排出されますので、摂り過ぎの心配はありません!
ビタミンCいっぱいのブロッコリー、風邪予防のためにも冬こそ積極的に食べてみてくださいね☆

Text by ろい/食育インストラクター