おいしいだけではない!!「バナナ」で手軽にエネルギーチャージしよう☆

子どもから大人まで年齢を問わず人気があり、比較的手ごろな価格で1年中食べられるバナナ。
おやつや朝食はもちろん、スポーツ前後のエネルギー補給にもおすすめのフルーツとして知られています。
今回は焼いても凍らせてもおいしい、身近なフルーツ「バナナ」についてのお話です。

【バナナの歴史

バナナの原産地は東南アジアで、紀元前5千年~1万年ごろにはすでに栽培が始まっていたとされるほど、とても古い歴史を持つ果物です。
農業の技術とともにインドやアフリカへと伝わり、16世紀にアフリカから中南米に持ち込まれました。
日本には江戸時代に東南アジアから琉球王国に伝わりましたが、高温多湿な状況を好むバナナの栽培は日本には適さず、現在作られているのは沖縄県や鹿児島県などのほんの一部の地域です。
そのため、私たちが食べているバナナのほとんどは海外からの輸入品で、フィリピン・エクアドル・台湾・メキシコ産のものが市場に出回っています。

【おいしいバナナの見分け方

房のつけ根がしっかりとしていて、全体が黄色く色づき傷んだ部分が少ないもの、1本1本の大きさが揃い丸みを帯びているものを選びましょう。
バナナは冷蔵庫に入れると低温障害を起こし、皮が真っ黒になってしまいます。
保存するときは冷蔵庫には入れず、風通しのよい場所で保存してください。
その時にバナナスタンドに吊り下げたり、山型にふせて置くと重みで果肉がつぶれることがなく、傷みにくくなります。
購入してからすこし日がたつと、皮の表面に茶色の斑点がみられるようになります。
これは、「シュガースポット」と呼ばれるバナナがおいしくなったサイン。
バナナが熟すと出てくるので、より甘みの強いバナナを食べたい時には、シュガースポットが出るまで常温に置いておくとよいでしょう。
皮をむき、ラップに包んで冷凍することも可能です。
牛乳やヨーグルトなどと合わせて冷たいドリンクにしたり、少し解凍してからアイスのようにして食べるのもおすすめです。


【バナナの嬉しい効能

バナナの主成分は、ブドウ糖・果糖・ショ糖・デンプンなどの糖質です。
同じ糖質でも吸収されるタイミングが異なり、吸収されてからすぐにエネルギーとなるブドウ糖などと、時間をかけてゆっくりエネルギーにかわるデンプンがバランスよく含まれているので、即効性と持続力のあるエネルギー補給が可能です。
また、オリゴ糖と食物繊維も豊富で、腸内の善玉菌を増やして腸内環境をととのえ、便秘予防や改善に働きます。
ほかにも、余分なナトリウムを排出し、むくみ解消にも役立つカリウム、脳をリラックスさせる効果がある必須アミノ酸のひとつトリプトファンが含まれています。
運動前後のエネルギーチャージだけでなく、勉強や仕事などで疲れた脳への栄養補給にもおすすめです。

そのまま食べるのもおいしいですが、完熟したバナナは焼き菓子などにもよく合います。
今回はかんたんに作れるパウンドケーキのレシピをご紹介します。

【バナナパウンドケーキ

<材料(18cm×6cmパウンド型1台分)>
バナナ(完熟したもの)・・100g
ラム酒・・小さじ2
無塩バター・・100g
三温糖(または上白糖)・・80g
溶き卵・・2個分
くるみ(ロースト)・・20g
A薄力粉・・120g
Aベーキングパウダー・・小さじ1

<下準備>
●型に敷き紙を敷く。
●バターは常温でやわらかくしておく。
●くるみは粗く刻んでおく。

<作り方>

  1. ボウルにバナナを入れ、フォークでつぶし、ラム酒を混ぜる。
  2. 別のボウルにバター・三温糖を入れ、白っぽくなるまで木べらなどで混ぜる。
  3. (2)に溶き卵を数回に分けて加えながら、泡立て器でよく混ぜる。
  4. (3)に(1)とくるみを入れてゴムべらで混ぜ、全体になじんだら振るったAを加え、粉っぽさが無くなるまでさらに混ぜる。
  5. 型に生地を流して平らにならし、170℃のオーブンで40~50分焼く。

持ち運びも便利で手軽に食べられる、栄養価の高い万能フルーツ「バナナ」を食べて元気に夏を乗り切りましょう!

Text by まち/食育インストラクター