夏?いいえ秋こそ旬!新蕎麦を食べよう!!

夏?いいえ秋こそ旬!新蕎麦を食べよう!!


暑い夏も過ぎ去って、ようやく体も落ち着いてきた今の時期。
周りには目移りしてしまうくらいに美味しい食べ物がたくさん!
なにを食べようか迷ってしまいますが、ひっそりと蕎麦が旬を迎えているのをご存じですか?
夏にさんざん食べたからなぁ…という方でも、これを知ったら食べずにはいられない(!?)今回はそんなお話です。

一年中見かけるけど…?

確かに、お蕎麦屋さんは一年を通して賑わっていますし、夏に冷えたざる蕎麦を食べたと思いきや、年末に年越し蕎麦を食べたりと、季節に関わりはあっても、旬という点では意識しづらいのが蕎麦ですよね。
その理由の一つに、蕎麦は栽培がとても簡単という点があります。
同じ主食の米や小麦と比べてみると、米は田植えから収穫まで長くて半年、水田の維持に水もたくさん必要ですし、土づくりも欠かせません。
さらに寒さに弱く、冬を越すことはできません。
小麦は収穫まで、春まきで大体半年、冬まきでは10ヵ月程度と時間がかかります。
極端な湿度も嫌うため、梅雨以降の高い湿度のなかでは育ちにくいという問題もあります。
対する蕎麦は、種まきから3ヵ月ほどと短期間で収穫でき、痩せた土地でも育つ上に、虫や病気の害も少ないという利点まであります!
唯一の弱点は霜の降りる冬に育てられないことですが、それでも
春に撒いて夏に、夏にまいて秋にと、複数回収穫できるという特徴があります。
この収穫できる期間が長いということが、蕎麦の旬をわかりにくくしている原因だったのかもしれませんね。

秋蕎麦って何がいいの??

さて、大きく夏と秋に分けられる蕎麦ですが、収穫時期で呼び方を区別しているだけで、基本的には同じものです(もちろん、品種を変えて栽培しているなら別ですが)。
それなら蕎麦の旬は夏でも秋でもどちらでもいいのでは!?……と、いいたいところですが、一般的には秋の方が旬と認識されているようです。
実際、お蕎麦屋さんが「新蕎麦」と呼ぶのは、秋蕎麦の方です。
その理由はとってもシンプル。
つまり、
秋蕎麦の方が味も香りも良い!のだそうです。
旬とは食べ頃、最も美味しい時期を指す言葉ですから、そう言われると納得ですね。
新蕎麦は特に香りのよさが際立つのが特徴。
ほんのり緑色が乗ったような色の違いも新蕎麦ならでは。
夏に飽きるほど食べた!という方は、目利きになって、より美味しさを感じられるかもしれませんよ!


美味しく美しく!?ルチンを食べよう!

そばといえば?と聞かれて真っ先に挙がる栄養素がルチン。
ポリフェノールの一種で、血管を丈夫にする効果があることから、生活習慣病予防に役立つと言われています。
ですがこのルチン、生活習慣病とは無縁の若い方にも、是非摂っていただきたい栄養素でもあるんです!
その理由は、ルチンがビタミンCの吸収を助けるからです。
ビタミンCはコラーゲンの生成を促したり、シミやそばかすの予防にも効果がある、いわば美肌ビタミン!
他にも免疫力を高めてくれるので、いつでも積極的に摂りたい栄養素の1つなんです。
ビタミンCは普通のそばのメニューではなかなか摂りにくい栄養素です。
ですから、そばを食べる時は大根おろしを加えたり、デザートを季節のフルーツにしてみると、美味しく取り入れることができますよ!

いかがでしたか?
実は日本のそば自給率はとても低く、20パーセント程度しかありません。
それだけに、国産の新そばは貴重です。
街中で見かけたら、ぜひ召し上がってみてくださいね。

Text by はむこ/食育インストラクター

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