暖かな春の陽射しに誘われ、そろそろ潮干狩りに出かける方もいらっしゃるのでは無いでしょうか?地域によって異なるそうですが、「ハマグリ」や「バカガイ」、「ムラサキガイ」等様々な貝を見つけることが出来ます。
そして潮干狩りといえば何と言っても「アサリ」!春と秋の産卵期前がおいしい季節なので、今が食べ頃の貝です。
語源は、「干潟等を漁(あさ)って取るから。」、「浅い砂の中にいる貝(=砂利(さり)だから」など諸説あるようです。アサリなどの貝類は上手に砂を吐かせるのがおいしく食べるポイントです。
【上手に砂を吐かせる方法】
- アサリをバットに重ならない様に広げ、2~3%の塩水を貝が水に全部もぐってしまわない程度入れる。
- 新聞紙やアルミホイルを上にかぶせ、アサリが呼吸できるよう、何箇所穴をあけて冷暗所にしばらくおいておく。
このひと手間を加える事で、より美味しいアサリが食べられます。また、食べきらないものは殻つきのまま冷凍保存することも出来ます。
その場合はしっかりと砂抜きしたものを冷凍し、使う際には凍ったまま加熱調理をして下さい。解凍してしまうと上手く口が開かなかったりする場合もあります。
アサリのうま味成分は「コハク酸」と「タウリン」で、とてもおいしいダシが出ます。
また、アサリは栄養面でもとても優れており、鉄分、亜鉛、カルシウムなどのミネラル、ビタミンB12などが多く含まれています。特に、鉄分とビタミンB12は貧血予防に優れていると言われています。
【アサリの中にいるカニの正体は?】
ここで少し余談ですが、アサリを食べている時に小さなカニを見つけたことのある人はいませんか?ピンノ(日本語ではカクレガニ)と呼ばれるカニで貝に寄生し、ほぼ一生涯を暗い貝の中で過ごすそうです。
私も何回も見かけたことがあるのですが、「何で赤くなく、白い色なのだろう?」と思っていましたが、そういう理由があったのですね。
お味噌汁や佃煮、酒蒸し、深川めしなどの和食はもちろん、ボンゴレやクラムチャウダーなど様々な料理に合うアサリ。
レジャーとして楽しめる「潮干狩り」をした後はおいしく料理をして頂きたいですね。
Text by まち/食育インストラクター