塗っても良し!食べても良し!「アロエ」の魅力に迫る

ヨーグルトやゼリーなどによく使われるアロエ。
あのコリコリとした独特の食感はクセになりますよね。
今回は、そんなアロエの秘めたるパワーに迫ります!!

【アロエベラってどんなもの?

アロエはトゲトゲしていて一見サボテンの仲間のようですが、実はアフリカ原産のユリ科の植物です。
その種類は非常に豊富で、600種以上とも言われています。
日本でよく見られるのは、主に「キダチアロエ」と「アロエベラ」という品種です。

●キダチアロエ
トゲのある細い葉が特徴のキダチアロエは別名“医者いらず”とも言われ、鎌倉時代には既に日本で漢方薬として使われていたという記録があります。

●アロエベラ
現在、食用や化粧品として用いられているアロエの大半がこのアロエベラです。
葉が1枚2~3kgと大きく肉厚なのが特徴で、最近では大型スーパーの野菜売り場やインターネットなどで入手する事が出来ます。
アロエベラの葉の皮は食用としては認められておらず、内部に豊富にある透明な葉肉を食べます
また、「ベラ」はラテン語で「真実」という意味があり、600種以上ものアロエの中で“真実”を名乗れるアロエベラは、アロエの最高峰と言えるかもしれません。

【紀元前から愛されてきたアロエ

紀元前1世紀に生きた古代エジプトの女王、クレオパトラ。
世界3大美女としても有名で、絶世の美女と称されています。
一説によるとその美しさの秘密はアロエベラで、彼女はその液汁を化粧水代わりに身体中に塗っていて、生涯その美貌を保ち続けたとされています。
またアレキサンダー大王は、兵士の体調維持にアロエベラを携帯させたことは有名なエピソードとして近世に伝えられています。
中国では「蘆薈(ろえ)」と呼ばれ、漢方薬として利用されてきました。
実はアロエが伝統医療で民間薬として利用されてきた歴史は長く、現在ではドイツコミッションEという世界的権威を持つ委員会が便秘薬としてアロエベラの使用を承認しています。


【アロエに含まれる成分や効能

アロエには、アロインと呼ばれる成分が含まれています。
アロエを食べると苦味を感じることがあると思いますが、その苦味の正体がアロインです。
皮の方に多く含まれると言われていますが、葉肉にも含まれ、健胃作用や便秘改善などに効果があると言われています。
その他にもアロエは、消炎作用(炎症や日焼けの痛みを和らげる)、保湿作用(肌荒れを防いで、肌をしっとりと保つ)、発毛促進作用(発毛を促進したり、抜け毛を防ぐ)など様々な効能が期待できます。

アロエは薬効が高く、昔から重宝されてきた植物ですが、それは薬ではなく逆に毒にもなり得るという事です。
使用方法や摂取量には十分に注意して、アロエを生活に役立てていきましょう。

Text by ろい/食育インストラクター