夏になると食べたくなるのが、みずみずしく濃厚な甘みが魅力のマンゴー☆
7月に沖縄県産マンゴーの最盛期を迎えることから、2000年に沖縄県農水産物販売促進協議会が7月15日をマンゴーの日と制定しました。
今回は、いまがおいしい南国フルーツ「マンゴー」の話です。
【意外と古い!?マンゴーの歴史】
インド、マレー半島が原産のマンゴーは、4000年以上も前から栽培されていたと伝えられている、歴史あるフルーツです。
チェリモヤやマンゴスチンと並び、「世界三大美果」のひとつと言われ、芳醇な香りと甘さ、ねっとりとした食感が特徴です。
日本に渡来したのは明治時代で、1970年代から国内で本格的なマンゴーの栽培が始まりました。
現在、メキシコやフィリピン、タイなどから多く輸入されていますが、最近では、沖縄県をはじめ、宮崎県や鹿児島県などの国産マンゴーも多く見かけるようになってきました。
暖かいところで栽培されているイメージが強いマンゴーですが、温泉をいかし北海道でも栽培されているようです。
【日本で売られている主なマンゴー】
メキシコ産マンゴーは、果皮がりんごのように真っ赤になることから「アップルマンゴー」と呼ばれています。
国内で栽培されているマンゴーのほとんどが、このアップルマンゴーです。
果肉はオレンジ色で、濃厚な甘さととろけるような食感が人気です。
輸入物は3月ごろから、国産のマンゴーは5~6月ごろから出回ります。
フィリピン産のマンゴーは、形がペリカンのくちばしに似ていることから「ペリカンマンゴー」とも呼ばれています。
果肉は黄色で、ほどよい酸味となめらかな舌ざわりが特徴です。
フィリピンで1年中出荷されるので、手ごろな値段で通年流通しています。
【おいしいマンゴーを選ぶには?】
マンゴーを選ぶときは、果皮にツヤがあり、色鮮やかでふっくらとしているものが良品とされています。
「ブルーム」と呼ばれる白い粉が果皮についているとより新鮮な証拠です。
果肉がかたく未熟なマンゴーは、常温の涼しいところで追熟させます。
特有の甘い香りが強くなり、指先で軽く触ったときにやわらかさを感じれば食べごろのサイン。
マンゴーは低温に弱いので、食べる数時間前に冷蔵庫に入れて冷やしてから食べましょう。
暑い時期は、ひと口大にカットしたものを冷凍庫に入れて凍らせておくのも◎。
そのままシャーベットのようにして食べてもよいですし、牛乳やヨーグルトと合わせドリンクにするのもおすすめです。
【女性に嬉しいマンゴーの効能】
マンゴーには女性にとって嬉しい、β-カロテン、ビタミンC、ビタミンE、葉酸などのビタミン類や食物繊維、カリウムが多く含まれています。
β-カロテンは、体内で必要な分だけビタミンAに変わり、皮膚や粘膜の健康を保ち、肌荒れを防いでくれます。
さらに、ビタミンCも含まれ、コラーゲンの生成に関わるほか、シミやシワを予防し、肌を若々しく保ちます。
ビタミンEは骨や歯の強化に、「造血ビタミン」とも呼ばれる葉酸は貧血改善に、食物繊維は便秘解消に役立ちます。
また、カリウムは余分なナトリウムを排出する働きがあるため、高血圧やむくみ予防に効果的です。
マンゴーはそのまま食べるのが一般的ですが、β-カロテンは油脂と一緒に摂ることで吸収率がアップします。
より栄養効果を期待したいのなら、サラダの具材として加えたり、ピュレ状にしてオイルとビネガーと合わせ、ドレッシングにするとよいでしょう。
甘くてとてもおいしいマンゴーですが、ウルシ科の植物で人によってはアレルギーを引き起こしてしまう可能性も・・。
食べてはもちろんのこと、持っただけでもかゆみや発疹の症状が出る場合があるので食べる際には注意が必要です。
高価なフルーツというイメージが強いマンゴーですが、国産マンゴーの旬を迎える今の時期は、比較的安価で売られています。
今がおいしいマンゴーを食べ、今年の夏も元気に乗り切りましょう!
Text byまち/食育インストラクター