小松菜は東京の伝統野菜のひとつで、濃い葉の色からもうかがえるように栄養価の高い食材です。
今回は、知っているようで意外と知らない?小松菜の名前の由来や、豊富な栄養素についてご紹介します。
【小松菜ってどんな野菜?】
小松菜はアブラナ科の緑黄色野菜です。
寒さにとても強く、12~2月に旬を迎えます。
霜や雪、急激な冷え込みの中で凍っても大丈夫なほど寒さに強く、霜にあたることで葉が厚みを増してみずみずしくなり、アクが抜けます。
ハウス栽培も盛んに行われているため通年安定して流通していますが、やはり旬の時期のおいしさは格別です☆
【徳川吉宗が名付け親!?】
江戸時代、小松菜は現在の東京・小松川辺りで栽培されていました。
当時はまだ名前がない野菜でした。
あるとき、徳川家8代将軍の徳川吉宗が、鷹狩りで旧西小松川村の香取神社に立ち寄りました。
その際、提供された澄まし汁に入っていた青菜を大変気に入り、吉宗がこの青菜を小松川地区の土地名にちなんで、「小松菜」と名付けたと言われています。
【小松菜の栄養】
小松菜には緑黄色野菜に豊富なβ-カロテン以外にも、さまざまな栄養素が含まれています。
今回は、小松菜の注目すべき栄養素を一部ご紹介します。
●ビタミンK
カルシウム沈着を促して骨の健康を保ち、骨粗しょう症予防に役立ちます。
●葉酸
細胞を新しく生まれ変わらせる働きがあり、胎児の発育や造血に必要不可欠な栄養素です。
貧血予防に役立つため、妊娠中の方や妊娠を予定している方は特におすすめです。
●鉄
赤血球の材料となり、貧血を予防します。
鉄は体内で作ることができないのに加え、吸収されにくく不足しがちなミネラルなので食事でしっかり摂ることが大切です。
●ビタミンC
小松菜は100gあたり39mgのビタミンCを含んでいますが、これはレモン果汁2.5個分に匹敵します!
ビタミンCは免疫力をアップさせ、病気にかかりにくい丈夫な体づくりをサポートします。
また、コラーゲンの生成を助け、シミやそばかすを防いで美肌へと導きます。
●カルシウム
カルシウムを多く含む食品の代表格として「牛乳」が挙げられますが、実は同じ100gで比べると、牛乳に含まれるカルシウムは110mgに対して、小松菜には170mgも含まれています!
カルシウムは日本人が不足しがちな栄養素で、歯や骨をつくるのに欠かせません。
【おいしい小松菜の選び方&おすすめの保存法】
皆さんは、小松菜を購入するときにどこをチェックしていますか?
また、あまった小松菜は冷蔵庫でどのように保存していますか?
ここでは、知っておくと便利なおいしい小松菜の選び方と、おすすめの保存法をご紹介します☆
<小松菜を選ぶときのポイント>
- 葉が鮮やかな濃い緑色で、肉厚なもの
- 葉先までピンとしていてみずみずしいもの
- 葉がやや小ぶりなもの
- 茎がしっかりしていて太さがあるもの
- 茎と葉の長さが同じくらいのもの
上記のものが良品とされていますので、購入するときはぜひチェックしてみてくださいね!
<おすすめの保存法>
小松菜をはじめとする葉野菜は乾燥に弱く、収穫したらすぐにしなびてしまうので、できるだけ早く使い切るのがおすすめです。
もし保存する場合は、湿らせた新聞紙やペーパータオルで包み、ビニール袋に入れて乾燥しないようにし、葉先を上にして立てた状態で冷蔵庫の野菜室に入れて保存しましょう。
いかがでしたか?
寒くなるこれからの時期、小松菜は旬を迎えてどんどんおいしくなります。
皆さんも栄養豊富な小松菜を食べて、今年の冬を元気に乗り切りましょう!
Text byろい/食育インストラクター