暑くてジメジメした夏場は、基本的に作りおきには向かない季節です。
いくら冷蔵庫があるとはいえ、夏は開閉が多く庫内の温度が変化しやすいからです。
多くの場合8月は夏期休暇をとることが多く、自炊する時間も増えますよね。
「ひと品くらい作りおきで楽をしたい!」という気持ちが湧いてくるのも無理はありません。
今回は暑い夏にぴったりの、春雨を使った作り置きレシピをご紹介します!
【作る前に見極めよう!ベタつかない春雨】
さっそくレシピをご紹介する前に、今回メインとなる春雨の注意点をご説明します。
特にありがちなのが、時間を置いて食べようと思ったらベタついてかたまってしまっている問題です。
麺のようにツルッと食べられるのが魅力の春雨が、こうなってしまってはおいしさも半減してしまいます。
作りおきレシピの場合、数日間は保存する前提になるので、かたまるリスクはどうしても高くなってしまうのですよね。
そこで、春雨をおいしく食べるために、なぜかたまるのかを覚えて、事前に対策することが大切です☆
まず、春雨の材料による違いがあります。
冷めてベタつきやすいのは、でんぷん質の多い春雨です。
中国春雨は緑豆が原材料(以下、緑豆春雨)なので比較的加熱に強いのですが、でんぷん春雨(原材料にでんぷんの記載があるもの)は注意が必要です。
でんぷん春雨は緑豆春雨には無い、もっちりした食感が得られるというメリットもあるのですが、作り置きは緑豆春雨の方が向いています。
パッケージには原材料名の記載が義務付けられているので、購入する時に確認すると無駄がないですよ☆
そのほかの注意点として、戻すときは熱湯で戻すことと、調理時に春雨を油でコーティングしておく工程もポイントです。
油を使わなければそれだけヘルシーになりますが、食べる量を調節すれば摂取エネルギーのバランスがとれるので、作りおき前提ならノンオイルにしない方がよいですね。
【春雨とキャベツのさっぱり炒め】
<材料> 調理時間:20分
緑豆春雨・・50g
キャベツ・・120g
サラダ油・・大さじ1
A水・・大さじ3
A酢・・大さじ1
A中華スープの素・・小さじ1
Aしょうゆ・・小さじ1
粗挽き黒こしょう・・少々
<作り方>
- 緑豆春雨は熱湯で2~3分茹で、流水で洗って水気を切り、食べやすい長さに切る。キャベツは手でちぎる。
- フライパンにサラダ油を熱し、キャベツをさっと炒め、春雨を加える。
- Aを入れて汁気がなくなるまで炒め、黒こしょうを振る。
<ポイント>
- 保存期間は冷蔵庫で3日ほどです。
汁気が残ると保存性が悪くなるので、汁を残さないように注意してください。 - 酢はレモン果汁に変えても作れます。
- 豚バラ肉の薄切りなどを入れると、簡単に主菜のおかずにアレンジできます。
酢はさっぱりした口あたりにするだけでなく、クエン酸によって食欲を増進させ、夏バテを防ぐ効果があります。
苦手でなければ黒こしょうを多めに振ると、香りが引き立ち、さらに食欲が刺激されますよ☆
なお、春雨はツルツルしているので、こんにゃくやしらたきの仲間のように考えてしまいがちですが、栄養価は麺類に近い食品です。
そのため、こんにゃくと比べるとエネルギーはやや高くなります。
とはいえ、戻した緑豆春雨100gで84kcal程度なので、一般的な麺類と比べた場合は十分低エネルギーといえます。
また、主食ではなくおかずとして食べる場合は、一食で100g以上食べることはまれなので、あまり心配しなくてもよいでしょう。
揚げ物などの高エネルギーなおかずがほかにある場合には、少し量を減らしたり、別の日のおかずにしてください。
さっぱりした春雨は、暑い夏のおかずにピッタリです。
ぜひお役立てくださいませ☆
Text by はむこ/食育インストラクター