ポテトサラダや肉じゃが、ポテトチップスなど、おかずからお菓子までさまざまなところで使われているじゃがいも。
今回はそんなじゃがいもの魅力に迫ります。
【じゃがいもの種類】
日本には100種類ほどあるといわれていますが、そのなかでも特にスーパーなどでよく見かける男爵いもとメークインの違いについてご紹介します。
●男爵いも
男爵いもは、丸く、表面がゴツゴツとしていて日本で最も収穫量が多いじゃがいもです。
加熱するとホクホクとしていて、ポテトサラダやコロッケなどに向いている品種です。
●メークイン
メークインは、楕円形で表面がツルツルしています。
しっとりとしていてキメが細かく、煮崩れしにくいので、煮込み料理や炒め物などに使われることが多い品種です。
料理によって、男爵いもとメークインを使い分けるのがおすすめですが、どちらかでなければならないわけではありません。
食感や味わいの好みでじゃがいもを選ぶのがおいしく作るコツですよ。
【じゃがいもの栄養】
じゃがいもの栄養は、ほとんどがデンプン(炭水化物)です。
それ以外で目立つのはビタミンCです。
その含有量はりんごの約9倍にもなり、フランスでは「大地のりんご」とも呼ばれるほどです。
ビタミンCは皮膚や細胞のコラーゲンの合成に不可欠で、免疫力の強化や抗酸化作用による動脈硬化防止、美肌効果などが期待できます。
また、本来は水に溶けやすく、加熱すると壊れて酸化しやすいビタミンCですが、じゃがいものデンプンに覆われているため、壊れにくいのが特徴です。
また、じゃがいもにはカリウムも豊富に含まれています。
カリウムは体内の余分な塩分や水分を排出させてくれるように働きかけています。
【じゃがいもの芽には要注意!】
買ってきたじゃがいもに、いつの間にか芽が出ていたという経験はありませんか?
じゃがいもの芽には、「ソラニン」という有害物質が含まれています。
そのため、じゃがいもの芽を食べてしまうと、嘔吐、下痢、発熱などの症状が出てしまう危険性があります。
また、危険なのは芽だけではありません。
じゃがいもの緑色の皮の部分にもソラニンが含まれているので、厚めにむいてから使用しましょう。
【じゃがいもは冷蔵保存?常温保温?】
じゃがいもはスーパーなどの売り場でも常温のまま並べられていることがほとんどですよね。
常温で売られていますが、ほかの野菜と一緒につい冷蔵庫に入れている人もいるのでは?
しかし、じゃがいもを保存するのにちょうどいい温度は5~7℃くらいといわれています。
一般的な家庭用冷蔵庫の温度は2~5℃くらいでじゃがいもの保存には少し低い温度設定なんです。
また、低い温度で保存してしまうと、低温障害をおこして、断面が赤やピンク色に変色してしまうこともあるんです。
じゃがいもは常温保存に適した野菜ですが少しだけ手間を加えると、さらに長持ちさせることができます。
●丸ごとのじゃがいもは新聞紙で包み、冷暗所で保存する
じゃがいもは風通しがよく、光の当たらない場所で常温保存しましょう。
日光や照明が当たる場所で保存すると、芽が出たり、皮が緑色に変色しやすいので注意が必要です。
また、常温を保つのが難しい暑い時期は新聞紙で包み、ポリ袋などに入れて軽く口を閉め、野菜室で保存しましょう。
●切ったじゃがいもは水を張った容器に入れて冷蔵保存する
皮をむいたり、切ってしまったじゃがいもは、深さのある容器に入れ、水に浸して保存しましょう。このとき、じゃがいもが水から出てしまっていると変色してしまうので、しっかり水に浸かるようにします。
しかし、じゃがいもの栄養素は水に流出するので、出来る限り早く食べるのがおすすめです。
いかがでしたか?
じゃがいもを正しく処理、保存をしておいしく調理してみて下さいね。
Text by あお/食育インストラクター