ネバネバ野菜の代表格!オクラをたくさん食べたくなる話

横に切ると星形の切り口で、見た目も可愛らしいオクラ。
特有のネバネバは好き嫌いが分かれますが、苦みも少なく、食べやすい野菜のひとつですね。
そんなオクラはまさにこれから旬を迎える野菜のひとつ!
オクラのすごいところを知れば、買わずにいられなくなるかもしれませんよ☆

【オクラってどこの野菜?

オクラという響きは日本語のようにも思えますが、一般的にカタカナでオクラと書かれています。
そうなると外来の野菜になるのですが・・・一体どのあたりが原産なのでしょう?
オクラの原産地はアフリカ大陸東部、現在で言うところのエチオピアあたりが有力視されているものの、不確定な部分もあり、インド説も根強いようです。
どちらも赤道に近く、日差しが厳しいのが特徴ですね。
日本でもオクラの旬は紫外線の多い夏なので納得です。
ちなみに、原産地では多年草として扱われていますが、非常に寒さに弱い野菜で冬は越せないため、日本では一年草として扱われています。


【ネバネバの秘密

ネバネバがあるから大好き!という人もいれば、ネバネバしてるから嫌い!な人もいて、よくも悪くもオクラの最大の特徴である部分ですね。
あのネバネバは、食物繊維のペクチンや多糖類のガラクタンなど、さまざまな成分が結びついたものです。
食物繊維はかたくて歯ごたえがあったり、筋っぽさがある野菜に豊富なイメージがありますが、オクラに含まれているのは水溶性食物繊維なので、野菜や穀類よりも、海藻類のような食感に近いのですね。
オクラの水溶性食物繊維は水分を含んでゼリー状になり、腸内の掃除をしながらゆっくり移動します。
それは胃や腸の中にとどまる時間が長いということなので、お腹が空きにくくなります
「小腹が空くからおやつを食べ過ぎちゃうのよねぇ」とお悩みの方は、お昼に水溶性食物繊維を摂ると効果的ですね☆
ちなみに、オクラのネバネバは加熱に強いため、炒め物や汁物などにしても食物繊維の効果がちゃんと得られるのも嬉しいポイントですよ!
逆にネバネバが苦手な方は、加熱しても粘性を保つ特性をいかして汁物にすると、ネバネバがほどよいとろみに変わり、食感が気になりにくいですよ☆

【ネバネバしてない栄養素は?

最大の特徴はネバネバですが、それ以外の栄養素も豊富なのが、オクラのさらにすごいところです。
まず、緑黄色野菜なのでβ‐カロテンが多く肌荒れ予防に効果的なこと。
そして、細胞をつくるのに必要な葉酸も多いので、お肌の新陳代謝を高めてくれます
水溶性食物繊維の腸内お掃除効果と合わせて、お肌トラブル対策にピッタリです。
オクラの旬である夏は紫外線が一番激しい季節なので、夏に嬉しい効果を持った野菜だといえますね!
お肌によい効果をもっと高めたいときは、しみやそばかすの予防や改善に働くビタミンCを含む食品と一緒に食べるとよりよいです。
例をひとつ挙げると、同じく夏が旬の枝豆は、ビタミンCだけではなく、皮膚の材料になるたんぱく質も摂ることができるので、お肌のケアにおススメですよ☆

【チクチクうぶ毛の秘密

オクラは成長が早く、収穫期に放っておくとどんどん成長してかたくなってしまい、おいしさが減ってしまう野菜です。
おいしいタイミングで収穫した場合でも、鮮度がすぐに落ちてしまうので、おいしく食べるためには新鮮なものを選びたいですね。
そんなオクラの鮮度を示すバロメーターになるのが、うぶ毛なのです☆
うぶ毛がしっかり生えているものほど、収穫してから時間が経っていない証拠
オクラの調理で「ちょっと面倒くさいなあ」と思うのが、このうぶ毛を取るための板ずりですが、おいしい証拠と思えば苦にならないかも?
採れたてほやほやのオクラでないかぎり(オクラの収穫には手袋をする必要があるほど、新鮮なものはチクチクしています)、丁寧にまな板の上で板ずりしなくても、塩をまぶして軽くこすり合わせるだけで十分おいしく調理できるので、手間に感じる方はぜひお試しくださいませ☆

日本原産の野菜ではありませんが、そうめんやおひたしなどによく合い、身近な夏野菜として数えられるようになったオクラ。
値段もお手ごろなので、ぜひ普段の食事にとり入れたいですね。

Text by はむこ/食育インストラクター