シャキシャキ食感が魅力!どんな料理とも相性がよい「レタス」

シャキシャキと食感がよく、サラダなどに大活躍のレタス。
味にクセが無いので、和洋中どんな料理とも相性抜群です。
今回は今がおいしい「レタス」のお話です。

【レタスの歴史】

レタスは地中海沿岸から西アジア周辺が原産で、古代エジプト時代にはすでに栽培されていたと言われるほど、古くからある野菜です。そのころのレタスは、私たちが普段食べている丸い形をしたものではなく、丸くなっていない「葉レタス」でした。
日本へ伝わってきた時期は諸説ありますが、奈良時代以前にレタスの仲間を食べていて、平安時代にはすでに栽培されていたようです。丸い形(結球タイプ)のレタスが伝わったのは江戸時代末期、本格的な栽培が始まったのは明治時代になってからと言われています。
1年中出回っていますが、春と夏秋の2回旬をむかえます
今の時期は、高冷地である長野県や群馬県で多く栽培されています。

【レタスの種類】

レタスには、日本で主流の結球タイプの玉レタスをはじめ、結球しないリーフレタス、白菜のような見た目の立ちレタスなどの種類があります。
今回は手に入りやすいレタスを4つご紹介します。

●サニーレタス
葉先が赤紫色をした、代表的なリーフレタスです。
一般的なレタスのように結球しておらず、葉が縮れ、葉先がカールしているのが特徴です。
葉はやわらかく、クセや苦みもないので、サラダやサンドイッチなどに向いています。

●サラダ菜
葉にバターを塗ったようなツヤがあるので「バターヘッド」とも呼ばれています。
料理の添えとしてわき役にされがちですが、やわらかく、クセがないのでサラダなどにしてぜひ食べていただきたいです。
また、ほかのレタスと比べて葉に厚みがあるので、スープなど火を通してもおいしくいただけます。

●コスレタス
ギリシャのコス島が原産とされることが名前の由来と言われています。
「ロメインレタス」とも呼ばれていますが、これはローマ時代から食べられていたことからのようです。
白菜のように縦長の形をしており、葉が厚く、ほのかな苦味が特徴で、シーザーサラダを作るときによく使われます。
葉がしっかりとしているので、炒め物やゆでてお浸しにするなど、加熱するのもすすめです。

●サンチュ
焼き肉を食べるときに欠かせない、だ円形をしたレタスです。
サンチュは韓国名で、日本では、「包み菜」や「かきちしゃ」とも呼ばれています。
葉に厚みはありますが、歯切れがよく、ほんのりとした苦味が肉料理との相性抜群です。


【レタスをパリッと長持ちさせるには?】

レタスを購入するときは、葉にハリがありみずみずしいもの、まきがふんわりとしていて詰まりすぎていないもの(重すぎないもの)を選びましょう。
また、芯の切り口が10円玉程度で白く、変色していないものが新鮮な証拠です。
すぐに使わないときは、軽く湿らせたキッチンペーパーで包み、ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。
芯を親指で押して芯の部分をくり抜き、取り除いた部分に濡らしてかたくしぼったキッチンペーパーを詰めると、よりパリッと長持ちします。
どちらにしても葉が折れやすいので、芯を下にして保存しましょう。
レタスは水分が多く、冷凍保存には適しません。
ちょっとしんなりしてきたなと思ったら炒め物やスープにするとカサが減り、たくさん食べられますよ。

【レタスの芯から出る白い液体‥。その正体とは?】

レタスの芯の切り口をみると牛乳のような白い液体が出ていることはありませんか?
実はこの白い液体がレタスの語源になっているのです。
ラテン語で「乳」を意味する「lac(ラク)」からレタスを「lactuca(ラクトゥーカ)」呼ぶようになり、それが英語で「lettuce(レタス)」となりました。
和名では「ちしゃ」といい、漢字では「乳草」と書きます。
この白い液体の正体は、ポリフェノールの一種「ラクチュコピクリン」です。
レタスを刃物で切ると切り口が赤く変色しますが、これは細胞が破壊されラクチュコピクリンが空気に触れて酸化するから。
変色を防ぐには手でちぎるのがおすすめです。
ドレッシングの絡みや味のなじみもよくなるので、ぜひ試してみてください。

今回ご紹介したレタスは4つでしたが、まだまだたくさんの種類が出回っています。
種類によって食感や味わいはさまざま。
いろんな料理にぜひ、活用してください。

Text by まち/食育インストラクター