2月26日は「グレープフルーツの日」。
これは、一大産地でもあるフロリダ産のグレープフルーツが2月からおいしい時期を迎えることや「2(フ)6(ロ)」という語呂合わせから、フロリダ州政府柑橘局が制定した記念日です。
【グレープフルーツの歴史と生産地】
グレープフルーツは、「文旦」と「オレンジ」の自然交配により、18世紀に西インド諸島のバルバドス島で誕生したフルーツです。
その後、アメリカのフロリダに渡り、栽培が行われるようになりました。
大正時代初期に日本にも伝わりましたが、温暖な気候を好むグレープフルーツは日本の気候に適さないため、栽培が定着することはありませんでした。
現在、国内で販売されているほとんどが、アメリカ・南アフリカ・イスラエルなどからの輸入品です。
アメリカフロリダ産が11~6月、南アフリカ産が6~11月に出回るため、1年中購入することができますが、多く輸入されるフロリダ産は2月ころから春先にかけてどんどんとおいしい季節になっていきます。
また、多くはありませんが、最近では国内でもグレープフルーツを栽培している地域もあるようです。
【グレープフルーツの選び方と保存方法】
形がきれいな丸形でずっしりと重みがあるもの、果皮にハリとツヤがあり、色鮮やかなものを選びましょう。
新鮮なものであれば、1~2週間は日持ちします。
低温だと味が落ちてしまうため、風通しのよい冷暗所または、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
皮をむいて果肉を取り出し、保存袋に入れて冷凍することも出来ます。
使うときは、冷蔵庫で少し解凍させてからそのまま食べるだけでなく、牛乳やヨーグルトと一緒にミキサーにかけてフローズンドリンクにしてもおいしいですよ!!
【グレープフルーツの嬉しい効果】
グレープフルーツには、ビタミンCが豊富に含まれています。
ビタミンCは風邪の予防をはじめ、コラーゲンの合成を助ける働きにより、美肌作りにも役立ちます。
爽やかな香りは「リモネン」によるもので、気分をリフレッシュさせてくれたり、がん予防に期待できます。
また、特徴でもあるほのかな苦味は、ポリフェノールの一種「ナリンギン」という成分によるものです。
ナリンギンは脂肪の分解を促進する作用があり、肥満予防や改善に効果が期待できるという研究報告もあがっています。
手軽においしく食べられるグレープフルーツですが、薬との飲み合わせに注意が必要なフルーツとしても知られています。
これは、グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類という成分が薬の代謝や分解を抑えてしまうからです。
代謝が進まず、分解されにくくなると、薬が効かなくなったり、反対に効き目が強くなったりと副作用が起こる可能性があります。
不安な方はお医者さんや薬剤師さんに事前に相談してください。
【ほろ苦い味がたまらない!「グレープフルーツジャム」】
「グレープフルーツを買ったけれど、中がスカスカしていた」、「たくさん買い過ぎてしまった」というときにおすすめ。
お家でかんたんに出来るジャムのレシピをご紹介します。
<材料> 調理時間:40分
グレープフルーツ・・1~2個(正味250g)
グラニュー糖・・120g
しょうが薄切り・・3枚(お好みで)
<作り方>
- グレープフルーツは表面をしっかりと洗い、皮、薄皮をむいて果肉を取り出し、粗めにほぐす。
鍋に果肉とグラニュー糖を入れて軽く混ぜ、10分ほどおく。(果汁がでた場合には一緒に入れてください)
※輸入物のグレープフルーツのほとんどには、防カビ剤などが使われています。使う前に塩で皮をこすり洗いし、水でよく洗ってから使用してください。 - 皮は1/4量程度を千切りにして熱湯で2分ゆで、ザルに上げる。
この作業をあと2回繰り返し、水に5分程度さらす。 - (1)の砂糖が溶けたら、水気を拭き取った(2)の皮・お好みでしょうがを入れて火にかける。
- 沸いてきたらアクを取り除き、弱火にして15~20分、トロミがつくまで煮たら完成。
数日間保存する場合には、熱いうちに清潔な保存瓶に入れてしっかりとふたをし、冷めたら冷蔵庫に入れてください。
パンやヨーグルト、紅茶などと合わせるのがおすすめです。
グレープフルーツは、そのまま食べたり、お菓子に使ったりするのはもちろんのこと、魚介類との相性もよいフルーツです。
サラダに入れると爽やかな香りが広がり、いつもとは違った味が楽しめます。
これからどんどんとおいしくなるグレープフルーツを味わいつくしましょう。
Text byまち/食育インストラクター