米が主食の日本人。
炊飯器はほとんどの家にある家電ではありませんか?
本来は炊き立てのおいしいご飯を食べるためにある炊飯器ですが、実は火を使わずに加熱調理ができる、優れた家電でもあるのです。
今回から不定期で、炊飯器で作れるレシピをご紹介いたします☆
【現代のキッチン事情と炊飯器】
現代のキッチンは、昔よりも狭く造られることが多くなりました。
自炊の習慣が減ったことを反映して、新しく建てられた単身者向けのマンションなどは調理スペースの確保自体が難しいですね。
ファミリータイプのマンションでも、家族の人数に対してコンロの口の数が少ない場合があり、おかずをたくさん作りたいときに不便に感じることがあります。
これらの悩みは、賃貸住まいだとリフォームはもちろん、コンロの取り換えも自由が利かない場合があるので、すぐに解決できないのが困ったところです。
そんなときに役に立つのが、炊飯器での調理です。
ご飯を多めに炊いて冷凍していると、おかずを調理しているときに炊飯器は未使用になることがあります。
狭いキッチンでたくさんおかずを作りたいときは、手持ち無沙汰になっている炊飯器にもどんどん働いてもらいましょう!
炊飯器は自動で加熱が止まるので、「ほったらかし」ができるのも魅力です。最初に材料を入れてスイッチオン!
以降はほとんど何もしなくてよいので、完成までの間にほかのおかずを作れます。
炊飯器の種類によっては、メーカー側から炊飯以外の調理非推奨とされているものもあるので確認が必要ですが、煮物などの時間がかかる調理に向いています。
今回はほったらかしでやわらかく仕上がる、炊飯器煮豚をご紹介します☆
【炊飯器でしっとり煮豚】
<材料> 調理時間: 15分(炊飯時間を除く)
豚肩ロース肉(ブロック)・・400g
ゆで卵・・2個
しょうが・・1かけ
A水・・1カップ
Aしょうゆ・・大さじ2
A砂糖・・大さじ2
A酒・・大さじ2
Aオイスターソース・・小さじ2
A酢・・小さじ1
<作り方>
- 豚肉はフォークで全体を刺し、穴をあけておく。
しょうがは薄くスライスする。 - 炊飯器に(1)・Aを入れて通常炊飯する。
- 炊き上がったら殻をむいたゆで卵を入れ、30分~1時間保温する。
- 今回は5合炊きの炊飯器を使用して調理しています。
- 手軽さを重視し、レシピでは炊飯器のみの加熱としましたが、先に豚肉の表面をフライパンで焼いておくと、よりおいしく仕上がります。
- 炊飯器調理はにおいが残りやすいため、レシピでは香味野菜や酒を極力少なくしています。
長ねぎなどはお好みで追加してください。
なお、ゆで卵は炊飯時に入れると黄身の変色やパサつきの原因になるため、保温時間が取れないときは外して作った方が失敗しにくいです。
残ったお肉は冷蔵保存できるので、多めに作ってストックしておくと便利です。
定番なのはチャーハンの具ですが、香味野菜と一緒にパンで挟んでもよいですし、刻んでサラダの具にしてもおいしいですよ。
【楽なだけの理由も?】
炊飯器調理は火加減なども気にせず作れるので便利ですが、デメリットもあります。
先にも少し触れましたが、炊飯器は中ににおいがこもりやすいため、洗ってもなかなかにおいが取れません。
そのため、香味野菜などは普段よりも使用量を減らすなどの調整が必要です。
また、使用後は洗えるパーツのすべてを隅々まで洗い、しっかり乾燥させておくことも、においを防ぐポイントです。
調理は楽だけれど、片付けに少し手間がかかることは、炊飯器調理の避けて通れないデメリットといえるでしょう。
注意点はありますが、うまく活用すれば狭いキッチンでも本格的な料理が作れるのは嬉しいですね。
ぜひお試しくださいませ☆
Text by はむこ/食育インストラクター