おいしく作ろう定番料理。麻婆豆腐編。

食事はよりよい毎日を過ごすために欠かせないもの。
だからこそ、おいしいものを食べて笑顔のある食卓にしたいですよね。
「〇〇を作ってみたけど上手くいかなかった・・・。」をなくすために、料理のポイントを覚えましょう!!

シリーズでお届けしている「おいしく作ろう!定番料理」。
今回は中国料理にチャレンジです。
ピリリとした辛さがやみつきになる、「麻婆豆腐」の基本の作り方をご紹介します。

【なぜ、「麻婆豆腐」と言うの?

麻婆豆腐が誕生したのは今から約150年前、四川省の成都であると言われています。
諸説ありますが、成都に住んでいたチャオチャオという女性が作った、羊肉と豆腐を使った料理「羊肉豆腐(羊肉料理)」がはじまりという説が有力です。
もともとは羊肉豆腐と名付けられた麻婆豆腐。
なぜ、麻婆豆腐と呼ばれるようになったのでしょうか?
麻婆の「麻」は「あばた(天然痘が治った後に残る顔のくぼみ)」、「婆」は「妻」や「身持ちのかたいおばさん」を意味します。
羊肉豆腐を考案した女性には麻があり、若いうちに夫を亡くしてから料理で生計を立てつつ、独身を貫きました。
そのことから彼女が亡くなったあとに、麻のある身持ちのかたい人が作った料理=「麻婆豆腐」と呼ばれるようになり、定着して行ったとされています。
日本には1970年代ごろ、中華の鉄人としても知られる陳建一氏の父、陳建民氏が日本人の口に合った麻婆豆腐を作ったことで、広まって行きました。

【麻婆豆腐を作る3つのポイント

花椒(ホワジャオ)のしびれる辛さと、唐辛子のピリリとした辛みが食欲をそそる、麻婆豆腐。
ちょっとしたポイントをおさえれば、お家麻婆もお店の味に近づけることが出来ますよ。

■ポイント① 豆腐は下ゆでする
下ゆですることで豆腐から余分な水分が抜け、煮崩れしにくくなります。
また、味の染みもよくなります。

■ポイント② 挽き肉はじっくり炒める
挽き肉はパラパラになるまでじっくりと炒めるのが、ポイントです。
こうすることで肉のくさみが取れるだけでなく、余分な水分が抜け、うま味が引き出されます。
今回は、うま味の強い牛挽き肉を使いましたが、豚挽き肉や合挽き肉でもOKです。

■ポイント③ トロミをつけるときは、一度火を止めてから
火を止めてから水溶き片栗粉を加えることで、ダマになるのを防いでくれます。
そのあと、火にかけてしっかりと加熱することで、時間が経ってもサラサラになりにくくなります。


【麻婆豆腐を作ってみよう!】

<材料(2人分)> 調理時間:25分
絹ごし豆腐・・1丁
牛挽き肉・・100g
サラダ油・・大さじ1
豆板醤・・小さじ1
にんにく(みじん切り)・・1かけ分
しょうが(みじん切り)・・1かけ分
A一味唐辛子・・小さじ1/4~
A甜麺醤・・大さじ1
Aしょうゆ・・大さじ1
A砂糖・・小さじ1
水・・200ml
鶏がらスープの素・・小さじ1
長ねぎ(みじん切り)・・1/3本分
水溶き片栗粉・・大さじ1
サラダ油・・小さじ1
ラー油・・小さじ1
花椒・・お好みで

<作り方>

  1. 豆腐は角切りにし、塩少々(分量外)を入れて温める程度にゆでる。
  2. フライパンにサラダ油を熱し、挽き肉を入れてほぐすように炒める。
  3. 豆板醤・にんにく・しょうがを入れて弱火でじっくり炒め、Aを加えて軽く炒め合わせる。
  4. (3)に水・鶏がらスープの素を入れてひと煮立ちさせ、豆腐の水気を切って入れ、中火で3~4分煮る。
  5. 一度火を止め、長ねぎ・水溶き片栗粉を加え、ひと混ぜしたら再び火をつける。
  6. トロミがついたらサラダ油を加えて強火にかけ、仕上げにラー油を回し入れる。
    器に盛りつけ、お好みで花椒をふる。

花椒がなければ、山椒でも代用可能です。
辛さは一味唐辛子を加える量を加減して、調整して下さい。(私はそれほど辛いものに強くないので、比較的辛みはおさえています)

難しいと敬遠しがちな中国料理。
ポイントをおさえればご家庭でも簡単、おいしく作れます。
ぜひ、お試しください。

Text byまち/食育インストラクター