食事はよりよい毎日を過ごすために欠かせないもの。
だからこそ、おいしいものを食べて笑顔のある食卓にしたいですよね。
「〇〇を作ってみたけど上手くいかなかった・・・。」をなくすために、料理のポイントを覚えましょう!!
シリーズでお届けしている「おいしく作ろう!定番料理」。
今回は和え物・酢の物編です。
和え物・酢の物にはさまざまな種類があります。
和え衣や合わせ酢を覚えておけば、食材を変えるだけでおかずのレパートリーが増えますね。
【おいしい和え物・酢の物を作るためには】
①適度に水気を切る
野菜や豆腐など水気を含む食材をそのままの状態で和えると、なんだか水っぽく、ぼんやりとした味の和え物や酢の物に・・・。
それをなくすには、和える直前にしっかりと水気を切る(絞る)ことがポイントです。
食材を下ゆでしたり、下味をつけたときも、しっかりと水気を切ってから和えましょう。
②和え衣や食材は冷ましてから和える
下ゆでした食材や加熱した和え衣は、しっかりと冷ましてから使います。
熱いと後から水分が出て味が損なわれるだけでなく、仕上がりの色も悪くなってしまいます。
また、腐敗の原因にもなるので注意が必要です。
③手早く和え、混ぜすぎない
食材と和え衣を和えるときには、全体を大きくふんわりと混ぜるのがポイントです。
混ぜ方次第で味や食感が大きく変わってしまうので、気をつけましょう。
また、時間をおくと食材から水分が出て水っぽくなり、味のバランスが悪くなります。
和えるのは、食卓に並べる直前に行いましょう。
【和え物・酢の物の種類】
和え物・酢の物はたくさんの種類がありますが、ここでは、お家で手軽に作れるものをいくつかご紹介します。
●ごま和え
ごまを使った和え物です。
こうばしく煎ったごまをすり、砂糖やしょうゆ、塩などで調味した衣で食材を和えます。
白ごまを使ったものを「ごま和え」、黒ごまを使ったものは「ごまよごし」と呼ぶこともあります。
ほうれん草や小松菜、春菊などの青菜はもちろん、人参、ごぼう、なすなど、いろいろな野菜との相性抜群です。
●白和え
豆腐を使った和え物です。
水切りした豆腐を裏ごし、白ごま(練りごま)や砂糖、塩などで調味した衣で食材を和えます。
白和えは野菜だけでなく、柿やキウイフルーツ、いちじくなどの果物ともよく合います。
●酢みそ和え
和え衣にみそを使った和え物です。
みそ、砂糖、出汁などを火にかけて練り、冷めてから酢と合わせた衣で食材を和えます。
酢みそ和えの衣にからしを加えると、からし酢みそになります。
食材にコクを与え、臭みを消してくれるので、淡白な魚介類によく合います。
●梅肉和え
梅干しを刻んだり、裏ごしてペースト状にし、みりん、しょうゆなどで調味した衣で食材を和えます。
大根やかぶ、れんこん、長いもなど、色の白い野菜と和えると、見ためも鮮やかで食欲をそそります。
また、かつお節を加えると、酸味がまろやかになり、すっぱいものが苦手な人でもおいしく食べられます。
●二杯酢
酢としょうゆを同量合わせたものです。
料理の下味、魚介類や海藻の酢の物などによく用いられます。
●三杯酢
二杯酢にみりんまたは砂糖を足したもの。
みりんの代わりに酒を使ったりすることもあります。
素材自体に甘味が少ないものによく合います。
●土佐酢
三杯酢にかつお節を加えて煮出し、濾したもの。
酸味が少なく、白身魚や貝類、筍やふきなどの淡白な魚介類や野菜に合います。
かつお節の代わりに昆布を使ったものを「松前酢」と言います。
【オクラとみょうがのごま和え】
今がおいしい旬のオクラとみょうがを使った、ごま和えです。
材料が少なく、簡単に作れるので、おかずがもう1品欲しいときにおすすめです。
<材料> 調理時間:10分
オクラ・・8個
みょうが・・1個
A白すりごま・・大さじ1
Aしょうゆ・・小さじ1
A砂糖・・小さじ1
<作り方>
- オクラは塩(分量外)で板ずりして産毛を取り除き、塩がついたまま熱湯で1分ゆでて冷水に取る。
しっかり水気を拭き取り、ななめ2~3等分に切る。 - みょうがは小口切りにして水にサッとさらし、水気を拭き取る。
- ボウルにAを入れてよく混ぜ、食べる直前に(1)・(2)を入れてよく和える。
今回は、すりごまを使用しましたが、いりごまをすって使うと、ごまのこうばしい香りがより引き立ちます。
今の時期は、オクラ以外にも、いんげんやピーマン、なすなどもおいしいですよ。
【きゅうりとあじの酢の物】
定番のきゅうりとわかめの酢の物に、あじの干物をプラスしました。
あじの塩分もあるので、合わせ酢のしょうゆは控えめにしています。
<材料> 調理時間:20分
きゅうり・・1本
カットわかめ・・小さじ1程度
あじの干物・・小1枚
A出汁・・大さじ3
A酢・・大さじ1
A薄口しょうゆ・・小さじ1
A砂糖・・小さじ1/2~1
しょうが(千切り)・・適量
<作り方>
- きゅうりはピーラーで皮をしま目にむき、縦半分に切ってからななめ薄切りにし、塩少々(分量外)をまぶし、しばらくおく。
- カットわかめは、水で戻し、熱湯でサッと茹でて冷水に取る。
あじの干物は魚焼きグリルなどでこうばしく焼き、骨を外して粗めにほぐす。 - ボウルにAを合わせ、時間があれば冷蔵庫で冷やしておく。
- (1)・(2)のわかめの水気をしっかりと絞り、(3)を加えてよく和える。
しっかり冷ましたあじの干物を加え、器に盛り付け、しょうがを飾る。
食材と合わせ酢を和える直前まで冷やしておけば、暑い夏の時期にぴったりの一品になりますよ。
その時の旬の食材を使えば、見ためも楽しく、季節を味わえる一品になります。
和え物・酢の物の調理ポイントを覚え、簡単に出来るメニューのレパートリーを増やしましょう!
Text by まち/食育インストラクター