胎児の発育にも欠かせない「葉酸」をご紹介します!
【葉酸とは】
水溶性ビタミンB群の一種で、別名をプテロイルグルタミン酸といい、ほうれん草から見つかりました。
胎児の発育にもかかわる栄養素で、妊娠期はもちろん、妊娠を希望する方も積極的に摂ると良いとされています。
【働き】
造血のビタミンと呼ばれる葉酸は、ビタミンB12と一緒に赤血球を生成し、血液を増やすのが主な働きです。
そのほか、DNAやたんぱく質の合成に関わり、体の発育を促進します。
【1日の摂取基準(男女とも共通)】
※推定平均必要量・推奨量の順に記載し、()内は耐容上限量を表しています。
1〜2歳→70㎍・90㎍(200)
3~5歳→80㎍・100㎍(300)
18歳以上→200㎍・240㎍(年齢により900~1000と変動有)
※1歳未満の子どもについての基準はなく、目安量として
0~5ヵ月→40㎍
6~11ヵ月→60㎍
となっています。
※6~17歳までの値は割愛しています。
興味のある方は、厚生労働省のHPを参照ください。
※妊婦は18歳以上の必要量+200㎍・推奨量+240㎍、授乳婦は必要量+80㎍・推奨量+100㎍が必要とされ、現段階では耐容上限量は定められていません。
※耐容上限量とは一日の摂取量がこの量を超えた場合、健康へのリスクがゼロではなくなる可能性の基準です。
(厚労省のHPではサプリメントや強化食品に含まれる物の量とされています。)
厚生労働省2015年版日本人の食事摂取基準より一部抜粋
【過不足】
●過剰摂取
葉酸は水溶性で体内に蓄積するリスクがほぼないので、食事から撮る分には過剰摂取の心配はありません。
ですが、補いでサプリメントを摂取する場合は、上記の耐容上限量を超えないように気を付けましょう。
●不足
不足すると、体を作るたんぱく質やDNAの働きが不十分になり、成長に影響する場合があります。
また、妊娠期に不足すると、胎児にも影響を与え、発達異常が起こる事があります。
【食材】
以下にどのような食材に多く含まれるかまとめました。
(生の状態で100g当たりの含有量です。)
ブロッコリー・・210㎍
モロヘイヤ・・250㎍
ほうれん草・・210㎍
アスパラガス・・190㎍
枝豆・・320㎍
春菊・・190㎍
菜の花・・340㎍
いちご・・90㎍
キウイ・・36㎍
オレンジ・・32㎍
牡蠣・・40㎍
ほたて・・87㎍
牛レバー・・1000㎍
豚レバー・・810㎍
偏った食事は良くないので、様々な食材からバランスよく摂るようにしましょう。
※レバーは脂溶性のビタミンAも豊富で体内に蓄積されます。
過剰摂取は胎児の発育に影響が出る事があるので、妊娠中は特にレバー類の摂り過ぎに気を付けて下さい。
【おまけ】
一緒に摂ると良いとされるビタミンB12を多く含む食材を下記にまとめました。
水溶性ビタミンで体内には蓄積されず、過剰摂取はあまり心配いりません。
(ですが、動物性の食品に含まれるので、その他の栄養素の過剰摂取は注意です。)
●レバー
●貝類
●サンマ
●サバ
など。
私たちの生活の中でも大切な役割を担う葉酸。
老若男女問わず、日頃の食生活で意識してみるといいですね。
Text by さゆり/食育インストラクター