離乳食体験記~体調が悪い時の離乳食~

離乳食体験記~体調が悪い時の離乳食~

今回は体調を崩してしまった時の離乳食のお話です。

【基本的な事】

子どもは急に体が具合悪くなる事が多いですね。
体調不良時の基本は「水分補給」と「消化の良い食事」です。
これは大人も同じ事が言えます。
食事は摂れなくても、数日ならどうにかなりますが、水分に関しては即命に係わるので重要です。
おチビが熱を出した時、医師から「食事が摂れなくても水分補給だけはしっかりしてくださいね」と言われました。
子どもは特に脱水症状に陥りやすいので、こまめな水分補給が大切になります。
下痢や嘔吐だけでなく、発熱でも水分は奪われますので、皆さんも体調不良時の水分補給は忘れずに。
※食事が摂れない状態が長く続くのも良くないので、具合が悪い時は自己判断せずに早めに医師の診察を受けてくださいね。

【症状別のポイント】

体調不良にも様々な症状があるので、タイプ別にポイントをご紹介します。
※あくまでも参考としてご覧ください。
体調不良の際は医師の診察を受け、指示がある場合はそちらに従ってください。

【発熱時】

●水分
熱の上昇中は平常時より体内の水分が奪われ、脱水症状が起こりやすくなります。
与える物は、母乳や粉ミルクでも良いですし、麦茶や白湯、ベビー用のイオンウォーターといったサッパリ系の物でも構いません。
月齢や体調に合わせて飲める物を選んで下さい。
ただし、大人用のイオンウォーターは濃度が異なるので与えないようにしましょう。
また、一度にたくさん飲むと戻す事もあるので、少量をこまめに与えると負担が少ないです。
飲みたがる時は飲みたい量をあげても大丈夫ですが、その後の様子をしっかり観察し、戻した時は誤嚥に注意しましょう。
与え方も月齢に合わせ、哺乳瓶やストロー等を使うと良いですね。
乳児に薬を飲ませる時に使うスポイトも使いやすいですよ。

●食事
熱の上昇中は、食欲があれば消化しやすく水分が多いおじや、うどんといったあっさりメニューにすると、水分も補給出来て◎。
リンゴのすりおろし等もサッパリとし、ビタミンやミネラルの補給も出来るのでお勧めです。
食欲がない時は無理に与えなくても大丈夫が、水分補給だけは忘れずに。
食べられる年齢(2歳前後~)であれば、アイス等でも構いませんが、他の物を受け付けてくれない時の奥の手として取っておきましょう。
熱が下がってきたら、スープ等の水分が多い物から始め、
→うどんやお粥等の主食
→主食に繊維質の少ない野菜類をプラスした物
→体の回復を助ける豆腐や卵・魚・ささみ等のたんぱく質をプラスした食事
へとステップを上げていきましょう。
繊維の多い物や脂っこい物を与えると、弱った胃腸に負担をかけるので注意します。


【吐き気を伴う時】

●水分
発熱時同様、少しずつ与えましょう。
戻している最中は誤嚥の危険もあるので、吐き気が治まってから様子を見て与えます
与えるものとしては、ベビー用イオンウォーターや麦茶等のサッパリ系が◎。
※ただし、頻繁に戻す場合、脱水が進むので、速やかに医師に診せ、処置してもらう事をお勧めします。

●食事
無理に食べさせず、症状が落ち着いてからスープ等の液体系から始め、お粥やうどん等の固形物に移行してみましょう。
基本は発熱時と同じですが、柑橘系の果物や乳製品は治まった吐き気をぶり返す事もあるので、元気になってから食べさせてあげて下さいね。

【下痢】

乳幼児のうんちは緩い事もよくありますので、一日に1~2回程度の緩めうんちで色や臭いが通常と変わらなければ様子を見るといいと思います。
ひどい下痢の時は離乳食を一時見合せるか、消化の良いやわらかな食事を与えましょう。
また、水分補給をしっかりと心がけ、早めに医師の診察を受けた方がよいですね。
食事は繊維の多い物は避けますが、ペクチンを含むりんごのすりおろし等は整腸作用があるので、症状に合わせて食べさせてあげて下さい。
動物性たんぱく質や油脂類は胃腸に負担をかけるので、避けましょう。

【便秘】

便秘時も水分補給は大切です。
離乳食初期の便秘は母乳やミルク以外の物を食べるようになり、水分不足で起こる事もあります。
それ以降だと、食物繊維不足や、食事量・水分摂取の不足により便秘になる事も。
また、月齢が進んでくると、不規則な生活リズムが原因で起こる便秘もありますので、生活リズムの見直しや日中の活動量を増やす事を意識してみるのも大切です。

子どもの体調は変わりやすいので、夜間や休日に体調不良になった時は一人で悩まず、家族やママ友に相談したり、「子どもの救急電話相談窓口」や「休日診療」を利用しましょう!
地域のどこに医療機関があるか、タクシー会社の連絡先等を壁などに貼っておくと、いざという時に落ち着いて対処できますので、時間がある時に用意してみてくださいね。

Text by さゆり/食育インストラクター

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