食べ物から栄養を摂る準備期間である離乳食期。
初期・中期・後期・完了期の4ステップが基本です。
今回は離乳食完了期から次のステップ幼児食へ移行するときの目安や幼児食の調理ポイントなどをご紹介します。
【離乳の完了】
離乳食完了期(生後12~18ヵ月ころ)は、1日3回の食事と1日1~2回の補食を必要に応じて与えます。
母乳や育児用ミルクは、食事がしっかり摂れるようになってくると徐々に減ってきますので、状況に応じて与えたり、牛乳に切り替えていきましょう。
この食事のリズムが安定し、形のある食物をかみつぶすことができるようになり、エネルギーや栄養素の大部分が母乳または育児用ミルク以外の食物から摂取できるようになったら離乳の完了です。
母乳や育児用ミルクは、一人一人の子どもの離乳の進行及び、完了の状況に応じて与えます。
※「離乳の完了」は、母乳または育児用ミルクを飲んでいない状態を意味するものではありません。
【離乳食が終わったら幼児食】
やっと離乳食が終わり、「大人と同じ食事で大丈夫でしょ??」と思いがちですが、まだまだ同じようには食べられません。
そのため大人と同じ食事を受け入れる準備期間として「幼児食」が必要なのです。
【幼児食へ移行の目安】
前歯でかじり取り、奥歯が少しずつ生えてきて奥歯でかみつぶしてように食べられるようになってきたら幼児食へステップアップしていきましょう。
噛む力や消化機能などはまだまだ未熟です。
子どもの成長に合わせて食べやすい大きさ、かたさに気をつけ、離乳食に引き続き薄味を基本にすすめます。
また、1日3回の食事と1~2回の補食(おやつ)を定着させ、規則正しい生活リズムを整えましょう。
幼児期はスプーンやフォークをだんだん上手に使えるようになってくる時期でもあります。
手づかみ食べと合わせながら見守ってあげてください。
【幼児食のポイント】
●薄味に心がけよう
幼児期は、味覚を育てるのに大切な時期です。
塩分の摂りすぎに注意し、調味料に頼ることなく、素材が本来持つ「うま味」を味わうことが大切です!
●いろいろな味や食材を食べさせよう
かたい食べ物を歯でつぶし、それぞれの食物の持ち味や香り、食感などさまざまな感覚を感じとることができるようになるので、食べられる食材や使える調味料の種類が増えてきます。
いつも同じ味つけや食材では飽きてしまうので、食の幅を広げてあげましょう。
●子どもの成長に応じて食べやすい大きさ、かたさにする
咀嚼機能が未熟である幼児期は、口に取り込まれた食べ物の特徴に応じて、噛む強さや回数など食べ方を変える経験を積み重ねて、だんだん上手に食べられるようになっていきます。
まだ奥歯が生えていない噛めないうちから、かたい食べ物を与えると噛まずに飲み込んでしまう癖がつき、逆にやわらかい食べ物ばかり与えると、噛むことを覚えることができません。
成長に合わせて少しずつ食べ物のかたさを増していくことが大切です。
幼児食を食べる時期は1歳6ヵ月~小学校入学前と幅広いため、その成長に合った食材の切り方、調理法を工夫しましょう!
●間食も貴重な栄養源、第四の食事!
間食は大人のおやつの感覚とは違い、子どもにとって「補食」としての役割が大きく、大切な栄養を補う時間!
そのため、不足しがちな「乳製品」「豆類」「果物」などを用意するとgood!
●食に興味を持たせよう
お気に入りのキャラクターの器を選んだり、盛り付けをかわいらしくしたり、ご飯に青のりをプラスしたり、ちょっとしたことで子どものテンションは上がります。
また、ベランダで家庭菜園をしたり、買い物に行って食材を選んだり、野菜を洗ってもらったり、食に興味を持ってもらえるような工夫をしてみましょう。
●食べることを子どもに強制しない!
子どもが食べないとついつい「食べなさい!」、「食べないとおやつはあげないよ!」などと言ってしまいがち。
でも強制されると食事が楽しくなくなってしまいます。
幼児期は何より、楽しく食べることが大切です。
食べられないときは「今度は食べられるといいね」とサラッと流して次に期待しましょう。
そのほか、食事のリズムや環境などにも気をつけてあげてくださいね!
離乳食完了期から幼児食への移行時におすすめ!
【しらすのチーズトースト】
<材料(1人分)>
ロールパン・・1個
しらす干し・・大さじ1(10g)
マヨネーズ・・小さじ1/2
青のり・・少々
スライスチーズ・・1/2枚
<作り方>
- ロールパンは5等分の輪切りにする
- しらすは湯通しして水気をきる
- (2)にマヨネーズと青のりを加え、混ぜ合わせる
- パンの上に(3)を均等に塗り、チーズをのせる
- (4)をトースターで2~3分焼く
マヨネーズと青のりがベストマッチングです♪
いかがでしたか?
心身ともに急激に成長する離乳期から幼児期。
大人は大変ですが、しっかりサポートしてあげましょう!
Text by くまこ/食育インストラクター