離乳食の基本!役割と進め方とは?

生まれてすぐから母乳やミルクの栄養で育ってきた赤ちゃん。
赤ちゃんの体の機能は大人と大きく違うため、いきなり同じものは食べられません。
また、免疫機能が不十分(病原体・毒物などに対する抵抗力が弱い)なため、かむ力や消化器官の発達段階にふさわしい食事を用意する必要があります。
それが、「離乳食」です。
そして発育段階によって少しずつ食べる練習を重ねていき、約1年ほどかけて、赤ちゃんははじめて固形物を食べられるようになり、幼児食へと移行していきます。
今回はスムーズに離乳食を進めていくための基本知識、離乳食の開始時期や進め方の目安などについてご紹介します。

【離乳食開始の目安】

パパやママが食べている様子をジーッと見ていたり、もぐもぐさせたり、よだれをよく出すようになったり…食べ物への興味が感じられたら、離乳食開始のサイン。
首のすわりがしっかりして、支えてあげると座れるようになる5~6か月ごろがまさに始めどきです。
それまでは母乳やミルクは飲めるけど、スプーンを口に入れると、舌で押し出そうとする反射がありました。
でも、これがだんだん少なくなり、スプーンを受け入れやすくなります。

【離乳食の進め方】

赤ちゃんの発育発達に応じて、大まかに4つのステップに分けて進めていきます。

【1回の目安量


【うまくいかなくてもあせらないで!】

あるステップができるようになったら、次のステップのものを少しずつ食事に取り入れて、徐々にステップアップしていきます。

上記の量はあくまで目安であり、赤ちゃんの食欲や成長・発達の状況に応じて、食事の量を調節すればよいので、「絶対に、この量!」ということではありません。
ときに元のステップに逆戻りしたり、順調に次へ進まないことがあっても構いません。
それも赤ちゃんの個性!
無理強いせずに、急かさないで赤ちゃんを待ってあげましょう

次第に食べられるようになる離乳食にはたくさんの意味を持っています。
かむ力のトレーニング、栄養補給はもちろん、心を育むためにも大切なこと。
赤ちゃんは離乳食を食べることによって食べる楽しさや人への信頼感を得て、またパパやママと食卓を囲むことによって、家族の絆などの多くを学ぶことができるのです。
そういった意味でもこの時期の「食」は、将来の食生活の原点となっていくのではないでしょうか。
成長が著しいこの時期だからこそ、広い心で見守ってあげたいものですね。

Text by くまこ/食育インストラクター