メタボリックシンドロームと聞くと中高年の方をイメージしがちなのですが、子どもでも起こる可能性があることはご存知ですか?
【メタボがもたらすリスクとは】
メタボリックシンドロームは糖尿病や高血圧といった生活習慣病の原因に数えられ、動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めることが明らかになっています。
症状がすぐに現れることが少ないため見過ごしてしまいがちですが、動脈硬化は子どもの頃から始まっている場合もあるため、決して成人だけの問題ではありません。
小児メタボリックシンドロームの診断基準は以下のように定められています。
1.腹囲80cm以上
(腹囲/身長=0.5以上もしくは小学生ならば腹囲75cm以上も該当)
2.中性脂肪120mg/dl以上
もしくはHDLコレステロール40mg/dl未満
3.収縮期血圧125mmHg以上
もしくは 拡張期血圧70mmHg以上
4.空腹時血糖100mg/dl以上
これらのうち、1に該当し、2~4から2項目が該当する状態が小児メタボリックシンドロームと診断されます。
メタボリックシンドロームは肥満を伴うことがほとんどです。
肥満は膝や腰に負担をかけ、健康な体の成長を妨げる可能性がありますし、子どもの頃の肥満は成人の肥満のもとになることが明らかになってきています。
これからの成長と健康のためにも、子どもの時からメタボ予防に気を配ることが大事です。
【メタボ予防は家庭から】
メタボリックシンドロームは生活習慣と密接に関わる問題です。
そのため、予防には家庭での生活習慣、とりわけ、食事の占める割合がとても大きいのです。
以下のような食習慣がないか、定期的にチェックしてみましょう。
- 3食の食べる時間はいつもバラバラもしくは欠食がある
- 1回の食事が20分以内に終わる
- 外食やファストフードをよく利用する
- おやつはスナック菓子やケーキ、甘いジュースが多い
- 油を使った料理を食べることが多い
- 濃い味付けを好む
上記のチェック項目が一つでも当てはまる場合は、早期に改善するように心掛けることで、小児メタボリックシンドロームの予防に繋がります。
また、子どものうちの食習慣は家庭の食事が大きく影響しています。
そのため、子どもだけの問題と考えず、家族全員で食習慣の見直し・改善に取り組み、一緒に取り組むようにすると良いでしょう。
Text by はむこ/食育インストラクター