成長期の子供は大人に比べて骨の成長が活発です。
丈夫な骨や歯をつくるためにはバランスのよい食事と運動、睡眠が大切ですが、特にカルシウムはしっかり摂っていただきたい栄養素です。
ではどのような食品を食べればカルシウムを摂ることができるのでしょうか?
【カルシウムが多く含まれる食品】
- 牛乳などの乳製品
- 小魚や干しエビ
- ひじき
- 大豆製品
- 小松菜やモロヘイヤ、大根の葉など
以上の食品には多く含まれていますが、カルシウムの吸収率は食品によって大きな差があり、牛乳・乳製品は約50%、小魚は約30%、青菜は約18%です。
そうなのです!実はカルシウムは体内に吸収しにくい栄養素のひとつです。
たくさん摂っているつもりでも腸での吸収率が悪いため、身体の隅々まで行きわたりません。
よって慢性的にカルシウム不足な人が多いのが現状です。では…
【効率よく摂取するためには?】
カルシウムの多い食品を食べるだけでなく、吸収を助けてくれる栄養素も一緒に摂るようにしましょう。
《骨の吸収を助けてくれる》
ビタミンD…魚介類、きのこ類
たんぱく質…肉、魚、卵、大豆・豆製品
クエン酸…レモン・グレープフルーツ・梅干し・酢
フラクトオリゴ糖…ごぼう・アスパラガス・にんにく・玉ねぎ
ビタミンK…納豆・のり・おかひじき・春菊
そのほかビタミンCやマグネシウム、リン、大豆イソフラボンなども骨の健康に関係しています。
しかし、これらを摂りすぎてしてしまうと逆効果!!
例えば、リンとカルシウムを1対1で摂ることで、骨や歯の強化につながりますが、リンが多く含まれる肉やインスタント食品、加工食品を摂りすぎてしまうとカルシウムの吸収が妨げられてしまいます。
日本人の平均摂取量ではカルシウムが摂取基準に達していないのに対し、リンは摂取量の約2倍にのぼっているのが現状です。
かといって、カルシウムを摂りすぎると鉄などほかのミネラルの吸収を妨げてしてしまうのです。
栄養が偏らないようにバランスよく食べることが大切ですね。
また、現在多くの子供たちが部屋にこもってゲームや勉強など外で運動することが少なくなってきています。
ビタミンDは日光を浴びることによって体内で生成されるため、外で元気に遊ぶことはとても大切なことなのです。
いかがでしたか?カルシウムは強い骨や歯をつくるだけでなく、筋肉の働きをサポートしたり、神経を安定させる作用もあります。子供が心身ともに健康に育つために日ごろからカルシウムを効率よく摂取し、バランスの良い食事を心がけましょう。
Text by くまこ/食育インストラクター