離乳食が始まってお母さんが気になることといえば、「赤ちゃんにこの食材を食べさせても大丈夫かな?」ということだと思います。
私も初めて子供に食べさせる食材はドキドキしました。
でも事前にあれがいい、これがだめ!といった知識を入れておくと少し安心しました。
大人は普通に食べていても実は赤ちゃんの身体にはよくない食材ってけっこうありますよね。
そこで今回は赤ちゃんに食べさせてはいけない&注意したい食べ物をまとめてみました。
【はちみつ】
これは有名ですが、はちみつは基本的に加熱などの処理をしていない自然そのままの食品なので、ごくまれにボツリヌス菌が入り込んでしまうことがあります。
1歳を過ぎて消化機能が整っていれば問題ありませんが、1歳未満の赤ちゃんはまだ抵抗力が弱く、ボツリヌス菌に感染し「乳児ボツリヌス症」になってしまうことがあります。
「乳児ボツリヌス症」は死に至る危険性のある恐ろしいものです。
ボツリヌス菌は加熱してもなかなか消滅しないので、厚生労働省から「1歳未満の乳児にはちみつを与えないように」と注意勧告が出されています。
【生もの】
赤ちゃんはまだまだ消化器官も未発達で抵抗力も弱く、生ものは食中毒の可能性があるため与えないようにしましょう。
野菜を含め、魚や肉などじゅうぶんな加熱が必要です。
ご家庭の判断にもよりますが、基本的には3歳頃の幼児食から少しずつ食事に取り入れることをおすすめします。
【こんにゃくゼリー・おもち】
弾力があり、噛み切れず唾液と混ざらないため、誤嚥の可能性があります。
【塩分・糖分・味の濃いもの】
干物やかまぼこなどの加工食品は塩分が多いので控えめに。
腎機能の未熟な乳幼児に塩分の高い食事を与えると腎臓に負担がかかり、脱水や発熱を引き起こすなどの症状が現れます。
また塩分・糖分の高い食事に慣れてしまうと薄味を食べないだけでなく、肥満の原因にもなります。
できるだけ薄味を心がけましょう。
【にんにく・とうがらし・明太子・キムチなど】
刺激が強いので避けるようにしましょう。
【食物アレルギー】
乳児の三大アレルゲンは「鶏卵」、「牛乳」、「小麦粉」。
乳児期に素人判断で食物除去をすると栄養バランスが崩れて発育や発達に悪影響が生じる場合があります。
専門医の的確な診断に基づいて食物アレルギーの原因となる食物を把握し、それから最小限の食物除去を行いましょう。
食物アレルギーと診断されても成長とともに消化能力や免疫能力が高まることで小学校入学までには食べられるようになる子供も多くいます。
食物アレルギーは食事をしたときに身体が食物(に含まれるタンパク質)を異物として認識し、自分の体を防御するために過敏な反応を起こします。
じんましんや鼻水、せきなどの軽い症状だけでなく、重症の場合は血圧の急降下や呼吸困難を引き起こし、生命にかかわる危険な状態に陥ることもあります。
【必ず表示するもの】
卵・乳・小麦・えび・かに・そば・落花生
【表示が勧められているもの】
あわび・いか・いくら・オレンジ・キウイフルーツ・牛肉・くるみ・さけ・さば・大豆・鶏肉・バナナ・豚肉・まつたけ・もも・やまいも・りんご・ゼラチン
厚生労働省では3年ごとに調査を行い、その結果を踏まえて原因となる食品を見直すそうです。
初めて食べる食品をあげるときは万一アレルギーが起こった場合を考え、かかりつけの病院に行きやすい曜日と時間帯を選びましょう。
一般的には平日の午前中にあげるのがよいとされます。
また、少量なら食べられる食品もたくさん食べるとアレルギー反応を起こす場合があります。
初めて食べる食品は一日ひと口からスタートするようにしましょう。
みなさん参考になりましたでしょうか?
食品アレルギーになるのかまだわからないこの時期はとにかく赤ちゃんの様子をよく観察しながら与えてくださいね。
大きくなればなんでも(食物アレルギーを除いて)食べられるようになるので、1~2歳の食事はできるだけ不安のない安心できる食材を与えてあげたいです。
親として食べ物の知識はしっかり持っておきたいですね。
Text by くまこ/食育インストラクター