毎月10日は「魚の日」。魚をおいしく食べよう!~イカのトマト煮~

日本には毎日のように「○○の日」が制定されているのをご存知ですか。
その中のひとつに「魚の日」というものがあります。
今回はそんな「魚の日」にちなんで、イカを使ったレシピをご紹介します。

【「魚の日」って?】

「魚の日」を制定したのは、「全国水産物商業協同連合組合(全水商連)」という全国のお魚屋さんによる組合です。
「全国の人にもっと魚を食べてもらいたい・普及したい」という思いから、2006年に10月10日を「10(と)月10(と)日=魚(とと)」とかけて制定されました。
当初は10月10日だけでしたが、魚をもっと日常的に食べてもらうため、毎月10日を「魚の日」とし、各地域で魚に関するさまざまな普及活動を行っています。

【イカ】

イカは貝類などと同じ軟体動物で、全世界で450種前後、日本近海ではそのうちの130~140種の生息が確認されていますが、食用となっているのは全体の30種くらいです。
イカは大きく甲(貝殻)を持つ「甲イカ類」と、細長い筒状の「筒イカ類」に分けられます。
甲イカ類は肉厚でねっとりとした食感と甘みが持ち味のイカで、代表的な物に「甲イカ(スミイカ)」・「紋甲イカ(カミナリイカ)」などがあります。
一方の筒イカ類は、甲イカ類と比べて身が薄く、あっさりとした上品な甘さが特徴です。
代表的な物は「スルメイカ」・「ヤリイカ」・「ホタルイカ」などがあります。
ちなみに、姿形は甲イカ類に似ている「アオリイカ」ですが、甲イカの特徴でもある「かたい船形をした甲(貝殻)」を持たないため、筒イカの仲間に分類されています。
アオリイカはほどよい歯ごたえと甘みがあり、噛むほどにうま味が広がるとして非常に人気が高く、値段もワンランク上です。
また、種類によって旬が異なるため、一年を通してさまざまなイカを楽しむことが出来ます。


【今月の魚料理】

今回は、イカを使った煮込みレシピのご紹介です。
パスタのソースにしてもおいしいです。

【イカのトマト煮】

<材料(作りやすい分量)> 調理時間:40分
ヤリイカ・・8杯(15cmくらいのもの)
塩・こしょう・・各少々
オリーブオイル・・大さじ3
にんにく(みじん切り)・・1かけ分
A玉ねぎ(みじん切り)・・1/4個分
Aセロリ(みじん切り)・・1/2本分
Aにんじん(みじん切り)・・1/8本分
塩・・小さじ1/4
白ワイン(なければ酒でも)・・大さじ2
トマト水煮(缶詰・ホール)・・1缶(400g)
ケッパー(酢漬け)・・小さじ2
イタリアンパセリ(粗みじん切り)・・適量
ブラックオリーブ(お好みで)・・10粒
バゲット・・お好みで

<作り方>

  1. ヤリイカは胴から内臓ごと足を外す
    足から内臓・目の部分を切り離し、足は胴と一緒によく洗う
    胴は食べやすい大きさの筒切りにし、足は縦半分に切る
  2. (1)の水気をしっかりと拭き取り、塩・こしょうをしてオリーブオイル(大さじ1)を熱したフライパンでサッと炒め、取り出す
  3. フライパンが冷たいところにオリーブオイル(大さじ2)・にんにくを入れて弱火にかけ、ゆっくりと加熱する
  4. にんにくの香りが立ち、少し色づいてきたらA・塩を加えてじっくり炒める
    全体がしんなりとし、野菜の水分が飛んだら白ワインを加え、アルコールを飛ばしながら煮詰め、トマト水煮を加えてつぶす
    ※トマトの種が気になる方は事前に取り除いてください

  5. ときどき混ぜながら1/2量くらいになるまで煮、(2)を加える
    水分が飛んでトロミがついてきたらケッパー・お好みでオリーブを加えて1~2分加熱する
  6. 器に盛り、イタリアンパセリをちらす
    お好みで薄く切って焼いたバゲットなどを添えていただく

<ポイント>

  • ヤリイカは煮込んでもあまりかたくなりませんが、それ以外のイカを使う場合は煮込み過ぎるとかたくなるので、加熱し過ぎに注意です。
  • ケッパー(ブラックオリーブも)は子どもが苦手な場合は入れないか、子ども分を取り分けたあとに加えて仕上げても構いません。
  • 大人向けにはにんにくと一緒に赤唐辛子を加えてピリ辛にするとお酒のおつまみとしてもおいしいです。 

いかがでしたか。

魚は世界の海に存在し、人々はその恩恵を昔から受けてきました。
子どもたちに魚の素晴らしさを伝えるよい機会として、毎月10日はぜひ、家族で魚料理を楽しんでみて下さいね。

Text byさゆり/食育インストラクター