幼児食~4歳児向け幼児食 鯵のさっぱり漬け~

幼児食は大人と同じ食事を食べられるようになるまでの最終ステップ。
さまざまな食の経験はその後の食人生を豊かにしてくれます。
今回は、4歳児におすすめのメニューなどをご紹介します。

【4歳児の食事の目安

4(3~5)歳児の1日に必要なエネルギー量は、1250~1300kcalくらいです。
成人女性(30~49歳)が1日2000kcalくらいなので、1回の食事量はママの半分より少し多い程度を目安にしましょう。
しかし、食べる量はまだまだ個々の差が大きく、日によっても違うので、5~6日を目安にある程度食べていれば大丈夫!
あまり神経質にならず、身長や体重が増加しているようであれば様子を見ましょう。
気になる場合は、小児科医や市区町村の栄養士(乳幼児検診等でお世話になる市役所や区役所で働いている栄養士)に相談してみるのも方法のひとつです。
また、大人と同じ食事は濃い味つけに慣れてしまう原因となるほか、消化器官への負担も大きいので、「素材の味をいかした薄めの味つけ」を心がけて。

【食材の大きさやかたさは?

4歳児は乳歯が生え揃い、「噛み砕く」・「奥歯を使ってすりつぶす」ことにも慣れてきます。
ですが、噛む力は大人よりも弱いので、食材のかたさには気を配りましょう。
また甘い物を食べる機会がグッと増える幼児期後半は、今まで以上に歯磨きを念入りに行い、虫歯を作らないようにしてあげて下さい。
歯科医の定期的なチェックも虫歯予防には大切です。

【子どもの成長に大切な栄養素

子どもの体は大人と比べると小さいですが、成長過程にあり、健やかに育つためには多くの栄養素が必要です。
栄養素は主に以下の5つに分類されます。

「炭水化物(糖質)」(エネルギー源として働く)
「たんぱく質」(体を作る筋肉や臓器に欠かせない)
「脂質」(エネルギー源として働く)
「ビタミン」(生理機能の調整に関わる)
「ミネラル」(生理機能の調整に関わる)

この5つの栄養素はお互いをフォローしながら体内で働くため、過不足なく摂取することが望ましいです。

それでは4歳児にピッタリのおすすめレシピをご紹介します。


【鯵のさっぱり漬け

さっぱりとした夏向きの一品。
酢は加熱しているので、酸味がやわらぎお子さんでも食べやすくなります。

<材料(大人1人+子ども2人分)> 調理時間:20分
鯵(三枚おろし)・・4枚分(目安量200g)
小麦粉(片栗粉でもOK)・・適量
ピーマン(千切り)・・2個分
人参(千切り)・・1/4本分
玉ねぎ(薄切り)・・1/2個分
Aしょうゆ・・小さじ2
A砂糖・・小さじ1
A出汁・・100ml
酢・・小さじ2
塩・・少々
サラダ油・・小さじ3

<作り方>

  1. 鯵は骨を取り、大人用は半分、子ども用は3等分のそぎ切りにし、塩を振ってしばらくおく
  2. (1)の水分が出てきたら拭き取り、小麦粉を薄くつける
  3. フライパンにサラダ油(小さじ2)を熱し、(2)を入れてこうばしく焼き、バットなどに取り出す
  4. (3)の汚れを拭き取ってサラダ油(小さじ1)を熱し、ピーマン・人参・玉ねぎを入れて塩を軽く振り、しんなりとするまで炒める
  5. (4)にAを入れ、沸騰したら1~2分煮、酢を加えて再沸騰させ火を止め、鯵の上にかける
  6. 10分ほどつけたら器に盛る

【栄養

比較的安価で手に入りやすい鯵は良質なたんぱく質と、DHA・IPA(EPA)を含み、子どもの体作りをサポートしてくれる食材です。
脂質であるDHAなどは酸化しやすいですが、酸化を抑制するビタミンA・C・Eを含む人参・ピーマンと合わせることで、効率よく体へ摂り込めるメニューにしました。
最後に加えた酢は、疲労回復効果が期待出来るので、暑い季節にはピッタリです!
魚の臭みも軽減してくれるので、魚嫌いのお子さんも食べやすくなりますよ。

4歳児は幼児食が始まったころと比較すると、格段に食べ物のレパートリーが増えるので、食事の準備も楽になりますね。
ですが、すべてを大人と同じにするには早いので、味やかたさに気を付けて作ってあげましょう。

Text by さゆり/食育インストラクター