幼児食 3歳向け幼児食 ~パリッ!アスパラの春巻き~

幼児期はさまざまなことを吸収し、その先へとステップアップして行くための準備時期です。
今回は3歳児向けの一緒に出来る簡単レシピをご紹介します。

【3歳児

今まで以上に体全体を動かすことが上手になる3歳児は、高いところから飛び降りたり、どこまでも走って行ってしまったりと親がハラハラドキドキすることもたくさん!
少しずつ自分の気持ちを伝えられるようになり、自立心が芽生えて「やりたい!」意欲が高まる時期でもあります。
大人から見れば、おぼつかないところもまだまだありますが、出来そうなことはぜひ挑戦させてあげて下さい。
「自分にも出来た!」という気持ちは大人が思う以上に子どもの自信につながります。
また、手指の動きもなめらかになってくるので正しい箸の持ち方を教えるのもいいかもしれません。
「やりたい!」の気持ちを尊重し、食卓の準備や食事のマナーを教え始めるにはおすすめの時期です。

【3歳児の食事の目安

3(~5歳児)の1日に必要なエネルギー量は、1250~1300kcalくらいです。
成人女性(30~49歳)が1日2000kcalくらいなので、1回の食事量はママの半分より少し多い程度を目安にしましょう。
しかし、食べる量はまだまだ個々の差が大きく、日によっても違うので、3~4日を目安にある程度食べていれば大丈夫!
あまり神経質にならず、身長や体重が増加しているようであれば様子を見ましょう。
気になる場合は、小児科医や市区町村の栄養士(乳幼児検診等でお世話になる市役所や区役所で働いている栄養士)に相談してみるのも方法のひとつです。
また、大人と同じ食事は濃い味つけに慣れる原因となるほか、消化器官への負担も大きいので、「素材の味をいかした薄めの味つけ」を心がけて。

【食材の「大きさ」や「かたさ」は?

3歳ごろになると乳歯がほぼ生えそろい、繊維質の食材も奥歯を使ってすりつぶせるようになってきますので、さまざまな形状・大きさに挑戦し、噛む練習を重ねましょう。
繊維質がかたく、長いものは短めに切る・しっかりゆでる・煮るなどをし、「飲み込めない」・「噛み切れない」といった理由からの「嫌い」が起こらないように工夫して下さい。
「かたさ」は大人の食事よりやややわらかめを目安にしますが個々で噛む力が違うので、その子にあった「かたさ」を見つけてあげましょう。


【食事のバランスとおやつ

子どもの好きな食材や調理法は食べてくれるので与えやすいですが、栄養面を考えると出来るだけ偏ったものにならないようにしたいです。
食事のバランスを1日(または1食)単位で考えるのが難しい場合、2~3日を目安に献立(主食・主菜・副菜・汁物)や調理法を考えてあげるとよいですね。
また、幼児期は1日3食だけでは必要な栄養を補うことが難しいので、昼食後(15時ごろ)に捕食としておやつを食べさせましょう。
食事との間隔を2~3時間空けると、おやつ後の食事に影響が出にくいです。
幼児期のおやつは大切な栄養を補うためのものですので、大人が思う「お菓子」ではなく、食事で不足しがちな、「乳製品」や「豆類」、「果物」などがベストです。

それでは、一緒に作って楽しいレシピのご紹介です♪

【パリッ!アスパラの春巻き

冷めてもパリッと食感が続きます!
アスパラ嫌いのうちの子もおいしいとおかわりして食べました☆

<材料(4本分)> 調理時間:20分
アスパラガス・・4本
スライスチーズ・・2枚
春巻きの皮・・4枚
小麦粉・水・・各適量
サラダ油・・適量
トマトケチャップ・・お好みで

<作り方>

  1. アスパラは皮をむいて穂先から15cmくらいのところを切り、熱湯でゆでてザルに上げ、手早く冷ます
    ※下の部分はかたいですが、食べられるので、ほかの料理にお使いください
  2. チーズは半分に切る
  3. 春巻きの皮をななめにおき、上にチーズ・しっかりと水気をふき取ったアスパラをのせて真ん中までクルクル巻き、小麦粉と水で作ったのりを両端につけて折りたたむ
  4. さらに1~2回巻いたら、巻き残した部分にのりをたっぷりとつけ、最後まで巻く
    ※3・4の工程でしっかりと止めることで、焼いているときのチーズの流出を防ぎます
  5. フライパンにサラダ油を少し多めに入れて加熱し、(4)を入れて表面に焼き色をつけ、パリッと焼く
    ※チーズが出てきてしまうことがあるので、短時間で手早く焼いてください。

お好みでケチャップなどをつけてどうぞ。

【ポイント

アスパラの下の方は筋が多くてかたいため、幼児の歯では嚙み切れないことがあります。
下ゆでした後に、切り離さない程度の隠し包丁を入れてあげると食べやすくなります。
包丁は繊維に直角に入れましょう。
1本の状態で食べづらいようでしたら、適宜切ってあげて下さい。

【栄養

アスパラはアミノ酸の一種である「アスパラギン酸」を含む食材です。
アスパラギン酸はたんぱく質の合成力を高め、体力増進や疲労回復時に効果が期待出来るので、暑い時期にピッタリの食材です。
一緒に入れたチーズはカルシウムが豊富で、体内での吸収率は牛乳同様高いのが特徴です。
またチーズはうま味も強いので、お子さんの苦手な野菜と一緒に調理すると、マスキング効果で食べやすくなりますよ。

体の基礎的な部分は幼少期の食事や運動も関係します。
しっかり食べてしっかり遊び、よく寝ることは強い体作りに欠かせません!
子どもと一緒に楽しく作って食べて、一緒に成長していきましょう!

Text by さゆり/食育インストラクター