幼児期は、身体の動きが活発になり食べられる食品の種類や形態・量ともに増え、生活習慣が形成されていく大切な時期です。
この時期、幼児の内臓や消化器官はまだ発達中のため、1日3回の食事では必要なエネルギーや栄養を十分摂ることができません。
それを補うため、第4の食事としての間食(おやつ)が必要になります。
【間食(おやつ)には何を食べさせる?】
大人の間食とは違い、子どもたちにとっては「補食」としての役割が大きいため、3回の食事で不足しがちな食品を補ってあげましょう。
①牛乳・乳製品
歯や骨の成長に欠かせないカルシウムがたっぷり含まれています。
牛乳、ヨーグルトやチーズなどがおすすめです。
②豆類
大豆は「畑の肉」と言われるほど良質なたんぱく質が豊富で、整腸作用のある食物繊維も多く含まれています。
ただし、大豆そのものは消化不良を起こしやすいため、大豆をすりつぶしたきなこや豆乳、豆腐などがよいでしょう。
③果物
体の調子を整えるビタミンやミネラルが豊富。
旬の果物や、りんご・バナナ・キウイフルーツ・オレンジなどをあげるとよいでしょう。
そのほか、腹持ちをよくするため、小さいおにぎりや、ロールパン、焼きいもなどの炭水化物もおすすめです。
【間食の与え方は?】
①時間を決めよう!
食事と間食の間隔は2~3時間あけるのが基本です。
1歳ごろであれば午前・午後の2回、食事の量が増えてきたら午後の1回にするとよいでしょう。
②量を決めよう!
1歳半~2歳児は1日2回で、合わせて100kcal~150kcalくらい。
3歳~5歳児は1日1回で、150kcal~200kcalくらい。
例えばバナナ1本・りんご1/2個が約80kcal、牛乳コップ1杯(100ml)が約60kcal、ロールパン1個が約90kcalです。
バランスをみて、組み合わせてあげられるとよいですね。
市販のおやつを準備するときは、以下のポイントを参考にしてみてください。
【市販のおやつを選ぶときのポイント】
幼児期は味覚が発達する大切な時期です。
味覚を育んでいくためにも、食材本来の味をいかしたおやつを意識しましょう。
●食品表示をチェック!
着色料や保存料、甘味料などの食品添加物が使われているものはなるべく避けるようにしましょう。
また、甘すぎるもの、塩分の多いもの、油を多く使ったものはなるべく控えましょう。
原材料名は、含まれている量が多い順に記載されています。
ぜひ確認してみてください。
●ドライフルーツや干し芋
レーズンやプルーンなどのドライフルーツ・干し芋は、不足しがちな鉄や食物繊維が多く含まれているのでおすすめです。
●幼児向き、赤ちゃん用のお菓子
糖分・塩分・脂肪分などが控えめで薄味のものが多く、幼児の健康や味覚を考慮して作られているので比較的安心です。
塩分が高く、味が濃すぎるお菓子を頻繁に食べていると、素材の味がわからなくなるばかりか、高血圧をはじめとする生活習慣病になるリスクが高くなります。
できるだけ濃い味のお菓子を控え、果物や野菜など自然の食品と組み合わせて与えるようにしたいものですね。
ちなみにジュースもおやつに入ります。
もしジュースを選ぶ場合は果汁100%がよいでしょう。
水分をとる場合は、水や麦茶などノンカフェインで甘くないものを選んでくださいね。
いかがでしたか?
幼児期の食習慣が脳の発達に影響があるとも言われています。
幼児にとって間食も必要な時間。
健やかな成長のためにも、ぜひ意識して間食を与え、親子で楽しい時間を過ごしてくださいね!
Text by くまこ/食育インストラクター