市販のベビーフード活用法

「離乳食はすべて手作りで与えたい!」というママやパパは多いはず。
ですが、実際には調理に時間がかかるため、共働きの多い現代では時間的に余裕のない家庭が多いのが現状です。
また、市販のベビーフードに頼ることで後ろめたさを感じる方も多いのではありませんか。
今回は、市販のベビーフードを気軽に活用出来る方法をご紹介します。

【ベビーフード】

ベビーフードは赤ちゃんの発育や発達に合わせて作られた加工食品です。
月齢に合った大きさやかたさ・味付けなどがされているので、購入するときは子どもにあっているか確認しましょう。
パッケージには入っている食材や調味料類が書いてあります。
使用したことがないものが入っているときは、アレルギーの心配があるので、まずは少量を試してください。
OKであれば、お出かけや忙しいときに使用すると安心です。

※アレルギー表示は、アレルギーを発症する人が多いものについて、記載の義務や推奨がされていますが、表示食材以外でもアレルギーは起こる場合があります。
特に赤ちゃんは消化器官が未熟なので、初めての食材が入っている商品は慎重に与えてください。
与えたことがない食材が複数ある場合は、食材を個別に試したあとで、使用した方が安心です。
ベビーフードは種類も多いので、内容を確認して食べたことがあるものからチョイスするとよいでしょう。

【ベビーフードの種類】

ひと口にベビーフードといってもさまざまで、加熱済みですぐ食べられる「ウェットタイプ(レトルト・ビン詰め等)」水分を加えて作る「フリーズドライタイプ(粉末やフレーク・固形等)」の2種類に大分されます。

以下に簡単にまとめてみました。

<ウェットタイプ>
調理済みタイプは時間がないときや外食時に役立ちます。

●レトルト
素材を月齢に合わせてカットし、出汁などで下煮しただけのものから、主菜のみ・主食のみ・主食と主菜がセットになったお弁当タイプなど、幅広い商品があります。
下煮済み商品は思い立ったらパッと料理に使え、味付けされていないので、好みの味付けが出来るのも助かります。

●ビン詰め
レトルト同様に開けたらすぐに食べられるタイプです。
離乳食初期のペースト状のものから、完了期の食材がゴロっと大きくカットされたものまで幅広い商品があります。

<フリーズドライタイプ>
軽いので、持ち運びにも便利です。

●粉末・フレーク
出汁やブイヨン・おかゆ・魚・レバー・野菜・ホワイトソースのほか、果汁やお茶・イオン飲料など実にさまざまなものが売られています。
決められた量の湯や水を加えて戻し使用します。

●固形
決められた量の湯を注ぐだけで、あっという間に形が戻り、そのまま食べることが出来ます。


【活用法】

我が家も共働き世帯なので、ベビーフードを取り入れた離乳食作りをしています。
私がベビーフードを活用し始めたのは、離乳食後期に入るころからでしょうか。
赤ちゃんの個性が出始め、いろいろな要求も強くなってくるので、ごはん作りに集中出来る時間がかなり減ってきたのがきっかけでした。
上の子もいるため、その子の食事作りもあるので、限られた時間の中ですべてを行うのは難しく、自分の気持ちに余裕がなくなってイライラしてしまうことがあったので、外出時以外にも取り入れてみようと思いました。

私がストックしているベビーフードは、

  • 野菜の下煮までのもの(出汁で煮たもの)
  • 味付けもされているおかず(主食系のものも用意しています)
  • お弁当タイプのもの
  • フリーズドライのお茶、イオン飲料

です。

野菜の下煮までの商品は根菜が中心のものが多いので、そこにたんぱく質と葉物野菜等をプラスしてボリュームと彩りを出し、軽く味をつけています。
おかずを作る余裕があるときは、下煮のベビーフードを汁ものに活用することも。
味付きのおかずも下煮と同様にたんぱく質や野菜などを加えていますが、こちらは味が付いているので、味付けは不要です。
少々加工品特有のにおいが気になることもあるので、そういった場合は、ごま油やバターで風味付けします。(味付けやごま油・バター等の使用は、離乳食後期から可能です。)
お弁当系は休日の外出時を中心に使用していますが、平日も疲れているときや、体調が優れないときは頼る日もあります。
ベビーフードは日々の生活以外にも、災害時の赤ちゃんの食事として利用出来るので、ローリングストックとして購入するのもよいかもしれませんね。

【気を付けたいこと】

便利なベビーフードですが、頻繁に利用する場合は以下の点に気を付けて、赤ちゃんの成長に合わせた使用を心がけてください。

  • 食材のかたさが手作りと比べてやわらかくなりやすいため、咀しゃくの練習になりにくい
  • ベビーフードだけでは栄養に偏りが出る場合がある
  • 素材本来の味やかたさを経験しにくい

などが挙げられます。

使用するときはその点も頭に入れたうえで、バランスよく使っていきましょう。
特に、ビタミン類は不足しやすいので、フルーツをプラスしてあげるのもおすすめです。

ベビーフードは共働き世帯だけでなく、赤ちゃんと一日ずっと一緒にいるママにとっても、時間をやりくりする上で便利な商品です。
数日単位で食事のバランスを考え、ベビーフードも取り入れつつ、楽しくごはん作りをしてくださいね。
またベビーフードではありませんが、冷凍の野菜・肉・魚などを取り入れるのも、食品ロスをなくすことに繋がりますので、検討してみるとよいですよ☆

Text by さゆり/食育インストラクター