子どもの苦手克服レシピ~トマト~

子どもに限らず、大人にも好き嫌いはありますよね。
でも、成長期の子どもには何でも食べて欲しいと思うのが親心。
今回は、好き嫌いが分かれるトマトを使ったレシピのご紹介です。

 【トマトが苦手な理由】

トマトが苦手な方は

  • 真ん中のゼリー部分の食感や舌触り
  • 青臭さ
  • 酸味
  • 皮のかたさ

などが主な苦手理由のようです。
確かに、トマトは見た目が赤いのに食べたら酸味がきつかったり、品種によって種が入っているゼリー状の部分が多いなど、さまざまですね。

【苦手克服ポイント】

トマトが苦手な場合、そのまま食卓に出すのはハードルが高いですよね。
まずはどんな部分が苦手なのかを聞き、そこを取り除いてあげる工夫をしましょう。
トマトは火を通すことで、形が崩れたり、酸味がマイルドになるため、食べやすくなる野菜です。
真ん中のゼリー部分が苦手な場合は、そこを取ってカットするだけでも食べられることがあります。

実は、我が家の子どもも、トマトが苦手です。
最近はおいしくないといいながらも、少し食べられるようになりましたが、何が苦手なのか聞くと、やはり「食感」・「酸味」が主な理由のようでした。
ちなみに、大きなトマトを切ったものよりも、そのまま出てくるミニトマトの方が苦手なのだそうです。
これに関しては、「噛んだときに皮がかたいし、ブチュッと中から飛び出してくるのが嫌」なのだとか。
その理由を聞いてからは、ミニトマトもカットして出しています。
また生のトマトは毎回文句が出ますが、スープなどに入っていると、分かっていてもさほど文句は言いません。
味などがマイルドになっていて食べやすいのでしょう。

苦手の度合いによって難しい場合もありますが、苦手だからという理由だけで、その子のお皿に最初から苦手なものをのせないというのではなく、小さく切ったりしたものを少しのせて、それを食べてくれたらしっかりとほめてあげましょう。
そうすると、「自分は苦手なものが食べられた!すごいんだ!!」という自信に繋がりますので、状況に応じてやってみてください。
出来そうなら、継続することも大切ですよ。

それではレシピのご紹介です。


【トマトの洋風炊き込みご飯 チキンソテー添え】

今回は、トマトを炊き込みご飯にし、トマトと相性のよい鶏肉を添えました。

 <材料(3~4人分)> 調理時間:1時間(炊飯時間は除く)
炊き込みご飯
トマト・・1個(200gくらい)
米・・2合
オリーブオイル・・小さじ2
にんにく(みじん切り)・・1/2かけ分
玉ねぎ(みじん切り)・・1/2個分
ピーマン(みじん切り)・・2個分
ベーコンスライス(千切り)・・1枚分(20g)
A水・・300ml
A塩・・小さじ1/2
A顆粒コンソメ・・小さじ1
Aこしょう・・少々
ローリエ(あれば)・・小1枚

 チキンソテー
鶏もも肉・・2枚(400gくらい)
塩・・小さじ1/2
粗挽き黒こしょう・・適量 ※お子さんは無しでも、白こしょうでも
サラダ油・・大さじ2 ※オリーブオイルでも
ゆでたブロッコリー・・適量
レモン(くし切り)・・お好みで

 <作り方>

炊き込みご飯

  1. トマトはよく洗ってヘタをくりぬき、反対側に十字の切り込みを入れる。
  2. 米は洗ってザルに上げ、30分ほど水切りする。
  3. フライパンにオリーブオイル・にんにくを入れて弱火で加熱し、にんにくの香りが立ってきたら、玉ねぎ・ピーマン・ベーコンを入れて炒める。
  4. 野菜全体にサッと火が通ったら(2)を入れて炒め、米に油がコーティングされたら炊飯器の内釜に入れる。
  5. (4)にAを入れてひと混ぜし、ローリエを入れ、真ん中にトマトをのせて普通に炊飯し、炊けたらトマトをつぶしながら全体をよく混ぜる。

チキンソテー

  1. 鶏肉に塩を振り手で全体になじませ、室温で30分ほどおき、こしょうを振る。
  2. フライパンにサラダ油を熱し、(1)の肉側を下にして入れる。
    肉の表面の色が変わったら、皮面を下にして中火強で焼き色をつけながら焼く。
  3. こまめに上下を返しながら中火でじっくり焼き、肉に火が通ったらバットや皿の上に取り出し、温かい所で5~6分休ませる。

仕上げ
器に炊き込みご飯を盛り、カットした鶏肉・ブロッコリー・お好みでレモンを添える。

トマトの色が苦手という場合は、上からホワイトソースやチーズなどをかけてドリアにしてあげてもよいですね。味も食べやすくなります。

【トマトの栄養】

トマトにはカロテノイドの一種である「リコピン」が豊富です。
リコピンは、抗酸化作用が強いので、がんや生活習慣病・老化の予防に効果的です。
このリコピンは、油と一緒に摂ることで吸収がよくなります
熱にも強いため、今回のような加熱にはぴったりの栄養素です。
そのほか、疲労回復に効果的なクエン酸血圧の上昇を抑制するカリウムも含むので、疲れがたまったママやパパにもおすすめの食材です。

いかがでしたか。
好き嫌いは誰にでもあるものです。
特に子どもの場合、味以外の要素で苦手と感じてしまうこともあるので、何が苦手なのかを確認し、子どもと一緒にいろんなメニューを試していくと克服しやすいかもしれませんよ。

Text byさゆり/食育インストラクター