子どもが健やかに成長するためにも、好き嫌いしないでいろいろな食品を食べてほしいものですよね。
しかし、「子どもに好き嫌いがあるのは当然である」と言われています。
それは、味覚の敏感さが大人と異なるから。
確かに子どもの時食べられなかったものが、大人になって食べられるようになることってありますよね。
食べ物の好き嫌いは、味・におい・舌触り・食感などさまざまな原因が考えられます。
それなら食材の切り方、調理法によっては苦手を克服できるかも!
今回のピックアップ食材は「長ねぎ」!
特に生の長ねぎのにおいや、辛みが苦手というお子さんが多いようです。
加熱することでこの2つはかなり抑えられます。
さらに牛乳を加えてにおいをマスキング!
【長ねぎとじゃが芋のミルクスープ】
<材料(4人分)> 調理時間:30分
長ねぎ・・1/2本
じゃが芋・・1個
ベーコンスライス・・30g
A水・・2カップ
A顆粒コンソメ・・小さじ2
牛乳・・2カップ
サラダ油・・小さじ1
バター・・大さじ1/2
粉チーズ・・大さじ2
塩・・適量
粗挽き黒こしょう・・適量
<作り方>
- 長ねぎはななめ薄切りにする
じゃが芋はひと口大に切り、水に5~10分さらして水気をきる
ベーコンは1cm幅に切る - 鍋にサラダ油を熱し、長ねぎ・ベーコンを入れてじっくり炒める
- 長ねぎが透き通ってきたら、じゃが芋・Aを入れてふたをし、中火弱にかけてじゃが芋がやわらかくなるまで煮る
- 牛乳を加えて温まったら、仕上げにバター・粉チーズを入れて、塩・こしょうで味を調える
しっかり加熱することで長ねぎ本来のにおいと辛みがなくなり、ベーコンのうまみやチーズのコクがプラスされ食べやすくなります。
【長ねぎのにおいや辛みの原因は?】
長ねぎの独特な香りや辛みは硫化アリルによるもの。
硫化アリルは揮発性なので、カットしてからしばらくおいておくだけでも気化するため、香りは軽減します。
また、硫化アリルは水溶性なので、水にさらしておくと辛みの軽減につながります。
ただし、水のさらしすぎは、ビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素まで流出してしまうため注意しましょう。
【長ねぎの栄養は?】
長ねぎの青い部分にはβ‐カロテンが豊富で緑黄色野菜、白い部分にはビタミンCが多く含まれ淡色野菜に分類されます。
β‐カロテンやビタミンCには抗酸化作用があり、免疫力を高める効果があるので風邪予防におすすめです。
そのほか、むくみを予防するカリウムや骨や歯を強化するカルシウムなども含まれています。
【ねぎの歴史は?】
中国では紀元前から栽培されていたようです。
日本には奈良時代に伝わり、古くから重要な野菜として扱われてきました。
古代では「葱(き)」と呼ばれたことから一文字(ひともじ)とも呼ばれていました。
東日本では白い部分の多い根深ねぎ(長ねぎ)、西日本では緑色の部分の多い葉ねぎが主流でしたが、今は料理によって使い分けるようになりましたね。
いかがでしたか?
香味野菜として大活躍する長ねぎは、子どもにとってはちょっと香りが強すぎるもの。
じっくり炒めて加熱して長ねぎ本来の甘みを引き出してあげると食べやすくなります。
ぜひ、試してみてください♪
Text by くまこ/食育インストラクター