ジメジメッとした季節は食欲も落ちるし、食中毒なども気になりますね。
今回は、殺菌効果もある梅干しを使った、蒸し暑い時期でも食べやすい「鶏肉の梅照り」をご紹介します。
お弁当は作りたてを食べるのではなく、時間が経ってからいただくものです。
また、食べる人に合わせたポイントなどもあります。
以下にポイントや注意点を簡単にまとめたので、レシピの前に確認しましょう。
【お弁当作りのポイント】
■お弁当箱
食べる人に見合ったサイズを選ぶ事が大切です。
内容量は
3-5歳:300~400ml
6-8歳:400~500ml
9-11歳:500~600ml
12歳以上:600~900ml
を目安に準備しましょう。
※上記は性別を問わずの目安量です。また個々に食べられる量も違いますので、食べる人に合わせて調整して下さい。
■おかずの大きさ
年齢が大きくなればおかずの大きさはお弁当箱に入るように適宜調整すれば大丈夫ですが、小学校低学年くらいまでは、ひと口・ふた口で食べられる大きさにしてあげましょう。
小さな子どもにとって、「食べづらさ」は「嫌い」に繋がることがあります。
■バランス
お弁当箱の面積に対して主食:副菜:主菜=3:2:1にするとバランスの取れた盛り付けになります。
また赤・緑・黄・茶をベースに白・黒を加えると彩り豊かで栄養面も整いやすいです。
【注意点】
お弁当作りで怖いのは食中毒です。以下の点に気を付け、衛生的に作業しましょう。
- 作業前・作業途中・盛り付け前などはしっかりと手を洗う
- 食材やおかずは出来るだけ水気を取ってから調理や盛り付けをする
- おかずなどを作るときはしっかり加熱を忘れずに(食品の中心温度75℃以上で1分以上加熱する)
- お弁当箱に盛り付ける前にそれぞれのおかずをよく冷ます
- 暑い時期は保冷材をつけるなどの工夫を
それではレシピのご紹介です。
【鶏肉の梅照り】
サッパリとした梅の酸味が食欲を刺激する一品。
肉のカットと下味を前日に済ませることで、当日の手間がグッと省けます。
<材料(作りやすい分量)> 調理時間:20分(つけ込み時間は除く)
鶏もも肉・・1枚
A塩・・適量
A砂糖・・小さじ1/4
A酒・・小さじ1/2
小麦粉・・適量
B梅干し(叩いたもの)・・10g
Bしょうゆ・・大さじ1
Bみりん・・大さじ1
B酒・・小さじ1
B砂糖・・小さじ1
サラダ油・・小さじ2
<作り方>
- 鶏肉は皮がついていない方に細かく切り込みを入れ、ひと口大のそぎ切りにする
ビニール袋などに入れ、Aをもみ込んで冷蔵庫でひと晩おく - Bを合わせ、よく混ぜる
(1)に小麦粉を薄くつける - フライパンにサラダ油を熱し、鶏肉を皮面から入れて焼く
こうばしい焼き色がついたら裏返し、さらに焼く - 鶏肉に八割ほど火が通ったらBを加え、強火で絡める
<ポイント>
鶏肉に切り込みを入れることで、冷めても食べやすくなります。
また、そいで厚みを薄くすることで、火の通りも早くなります。
今回はもも肉を使いましたが、お好みで胸肉やササミに変えたり、大人は青しそ・山椒などを加えるとよりおいしくいただけます。
【栄養】
〇鶏もも肉
鶏もも肉は私たちの体を作るのに大切なたんぱく質が豊富です。
たんぱく質が不足すると、体内の筋肉量が減ることで怪我をしやすくなったり、肌荒れのもとにもなりますので、しっかりと摂るようにしましょう。
また、鶏の皮にはビタミンAが豊富に含まれます。ビタミンAは目や免疫機能を正常に保つ働きがあります。
鶏肉は肉自体に脂が混じらないため、脂肪分が苦手な方は余分な皮を取り除くことで食べやすくなります。
皮を完全に取り除く場合は、ビタミンAの摂取量が減るので、人参や緑黄色野菜といったβ-カロテンを多く含む食材と一緒に摂るとビタミンAを補うことが出来ます。
〇梅干し
梅干しはその酸味のもとでもあるクエン酸が豊富です。
クエン酸は疲労回復に効果的です。
また、梅干しにはクエン酸以外にリンゴ酸などの有機酸も多く含まれ、殺菌効果も期待できます。
いかがでしたか。
一日の終わりに「お弁当、おいしかったよ!」と言ってもらえたら、次に日への活力になりますね!
これから夏に向けて、湿度と暑さが増してきますが、しっかり食べて乗り越えましょう。
Text byさゆり/食育インストラクター