誰でもなる可能性がある食物アレルギーについて、シリーズでお届けします。
今回は食物アレルギーの中でも発症する方が多い「卵」を除去したレシピをご紹介。
卵なしで作る「茶碗蒸し風」と「タルタル風ソース」に挑戦です!
【食材を選ぶ際の注意点】
食物アレルギーの反応がどの程度出るかは個々で差があります。
少しくらい対象食物が入っていても大丈夫という方もいれば、同じ製造ラインで作られていただけでも反応が出てしまう方などさまざまです。
食材を購入する際は、裏の記載をよく読み、自分に合っているか確認して購入し、分からない場合は製造元へ問い合わせたり、医師に相談して下さい。
【茶碗蒸し風】
豆乳に出汁の風味を効かせた一品。
卵の鮮やかな黄色は代替え食材でおなじみのかぼちゃを使用しました。
今回は出汁の味が決め手ですので、ぜひ昆布とかつお節でとったおいしい出汁で作ってあげて下さい!
<材料(4人分)>調理時間:25分
A豆乳・・200ml
Aかぼちゃ(皮をはずして加熱し、裏ごしたもの)・・50g
B出汁(濃いもの)・・400ml
B塩・・小さじ1/2~
Bしょうゆ・・小さじ1/2
Bみりん・・小さじ2
B粉寒天・・2~4g
(冷やしていただく時は2g、作ってすぐいただく時は4gで作ってください。)
味をつけたお好みの具(加熱済み)・・人数分
<作り方>
- ボウルにAを合わせる
- 鍋にBを入れて沸かし、沸騰させながら1~2分かき混ぜる
- (2)の火を止めて(1)を入れ、ザルで漉す
- 器に注ぎ、かたまったらいただく
※具は中に入れる、またはかたまった上にのせる、どちらでも構いません。
(なくても大丈夫です)
<ポイント>
- ザルで漉すことで、なめらかな仕上がりになります。
- 寒天は必ず沸騰させ、しっかり煮溶かしましょう。
- 今回は寒天を使用しているため、熱々で食べることは出来ません。
冷製にしたり、少し温かい状態で召し上がり下さい。 - 出来たものを温かい状態でいただく場合は寒天を多めにしないとなかなかかたまらないので4gに、冷やしていただく場合は4gだとかたまり過ぎて茶碗蒸しの食感が損なわれてしまうので2gにしています。
- アレルギーの方だけでなく、体調を崩した時のご飯としても、のどごしがよくおススメです。
<栄養ポイント(豆乳)>
豆乳は大豆に水を加えてすりつぶし、加熱して漉すと出来上がります。
ちなみにこのとき、漉して出たカスが「おから」です。
豆乳は美肌効果やコレステロール値の低下、抗酸化作用のあるイソフラボンが豊富です。
そのほか、良質なたんぱく質や鉄・葉酸を含みます。
大豆たんぱくは消化に時間がかかるので、小腹が空いたときなどに飲むと腹持ちがよくなります。
近年はさまざまな豆乳製品が出ているので、手軽に摂れるのも魅力のひとつです。
【タルタル風ソース】
水切りヨーグルトを使い、コクがあるのにさっぱりとしたタルタル風ソースを作りました。
さわやかな酸味が食欲をそそります!
<下準備>
プレーンヨーグルト200gに塩小さじ1/6(1g)を混ぜ、ペーパータオルに包んでザルに乗せ、冷蔵庫で半日くらい水気を切る。
(70~80gくらいの水切りしたヨーグルトが出来ます。)
<材料(作りやすい分量)>調理時間:15分
水切りしたヨーグルト・・全量
コンソメ顆粒・・小さじ1/4
砂糖・・小さじ1/2~
塩・こしょう・・各少々
スイートピクルス(みじん切り)・・15g分
玉ねぎ(細かくみじん切りし、水にさらしたもの)・・15g分
パセリ(みじん切り)・・適量
かぼちゃ(火を通して皮をむき、5mm角くらいに切ったもの)・・適量
<作り方>
〇すべての材料をボウルに合わせよく混ぜる
<ポイント>
- スイートピクルスや玉ねぎが入ることで、本格的な味に近づきます。
しっかりと水気を取ってから加えましょう。
お好みで入れなくても構いません。 - かぼちゃは黄色で卵の黄身の代わりを演出しますが、入れなくても構いません。
電子レンジで火を通せば、水っぽくならず手軽に出来ます。
<栄養ポイント(ヨーグルト)>
ヨーグルトは牛乳などを乳酸発酵させて作られます。
カルシウムが豊富なヨーグルトは成長期のお子さんだけでなく、大人の骨粗しょう症予防などにもぴったりの食べ物です。
また、乳酸菌を含むので、腸内の善玉菌の働きを高め、腸の働きを正常に保ってくれます。
今回作った水切りヨーグルトは液体と固形分に分かれます。
今回は固形分のみを使用していますが、出た液体もカルシウムがたっぷりと入っていますので、酸味が気にならない料理に使ったり、ハチミツなどをプラスして飲んでみてはいかがでしょうか。
卵はさまざまな料理や加工品に含まれるので、誤食に気をつけるのも大変ですね。
現在ではさまざまな代替品や代替料理が出ていますので、うまく利用しつつ、手作りでも楽しんでいただければと思います。
Text by さゆり/食育インストラクター