誰でもなる可能性がある食物アレルギーについて、シリーズでお届けします。
今回は「卵」を除去したレシピをご紹介!「マーラーカオ」です。
【食材を選ぶ際の注意点】
食物アレルギーの反応がどの程度出るかは個々で差があります。
少しくらい対象食物が入っていても大丈夫という方もいれば、同じ製造ラインで作られていただけでも反応が出てしまう方などさまざまです。
食材を購入する際は、裏などの成分表示をよく読み、自分に合っているか確認して購入し、分からない場合は製造元へ問い合わせたり、医師に相談して下さい。
【食物アレルギーかなと思った時は】
食物アレルギーはアレルゲンとなる食材を食べたあとに皮膚症状(蕁麻疹や皮膚が腫れる・赤くなる)や呼吸器症状(咳や喘息のようなゼーゼーとした息使い)・粘膜症状(口や喉がイガイガしたりヒリヒリする・くしゃみや鼻づまり)・消化器症状(嘔吐や腹痛など)が起こります。
食物アレルギーは食後~2時間以内に症状が出る「即時型食物アレルギー」と「特殊型食物アレルギー」があり、特殊型アレルギーはさらに2タイプに分けられます。
ひとつはアレルゲンとなる食材を食べて2時間以内に激しい運動をすると起こる「食物依存性運動誘発性アナフィラキシー」、そしてもうひとつは特定の野菜や果物を生食すると喉や口の中の痒みや痛み、唇が腫れる「口腔アレルギー症候群」です。
口腔アレルギーは口腔内に症状が出るのが一般的ですが、なかには全身に症状が広がる場合もあります。
アレルギー症状はひどくなると、ショック症状(アナフィラキシー・アナフィラキシーショック)を起こし、命の危険をともなうこともありますので、食事後に違和感を感じた場合は、早めに専門医を受診することをおすすめします。
【マーラーカオとは?】
蛋糕(タンガオ:卵、小麦粉、砂糖、油、膨張剤などの材料を混ぜ、蒸したり焼いたりした菓子)の一種で、広東料理の点心。
中国の蒸しカステラ(蒸しパン)というとイメージしやすいのではないでしょうか?
中国語で、「マーラー」はマレーシア、「カオ」はケーキという意味です。
中国なのになぜマレーシア?それは、名前の由来にヒントがあるようです。
マーラーカオは小麦粉、砂糖、卵、重曹、油、水などを混ぜ、型に流して蒸しあげたもので、重曹が入っているため、生地がアルカリ性に傾き、その結果小麦粉のフラボノイドが黄変します。
この褐色の色合いがマレーシア人の日焼けした肌の色を連想させるためであるという説や、マレーシアから製法が伝わったなどの説からその名がついたのだとか…。
いずれにしても、マレーシアが関係しているのは間違いないようですね。
また、マーラーカオにはココナッツパウダー、エバミルクなどを入れたものなどさまざまなバリエーションがあります。
今回はシンプルなレシピをご紹介します。
【卵不使用!マーラーカオ】
<下準備>
- せいろ以外の蒸し器を使用する場合は、鍋の蓋に水滴が落ちてこないよう布巾で巻いておく
- 蒸し器の湯を沸かしておく
- ケーキ型にサラダ油(分量外)薄く塗って、オーブンシートをサイズに合わせて切り、敷いておく
- 薄力粉・重曹・ベーキングパウダーは合わせてふるっておく
<材料(直径15cmのケーキ型)> 調理時間:30分
A薄力粉・・100g
A重曹・・小さじ1/2
Aベーキングパウダー・・小さじ1/2
牛乳・・100g
黒糖(パウダー)・・60g
しょうゆ・・小さじ1/2
サラダ油・・20g
<作り方>
- 鍋に牛乳と黒糖を入れて火にかけ、沸騰させないように黒糖を溶かす
- ボウルに(1)・しょうゆを入れ、サラダ油を少しずつ加えて、泡立て器でよく混ぜる
- (2)にAを加え、ダマができないように泡立て器でよく混ぜ合わせる
- (3)をオーブンペーパーを敷いたケーキ型に入れ、湯気が上がった蒸し器に入れ、約20~30分中火で蒸す
- 蒸しあがったら型からはずし、ケーキクーラーの上で冷ます
※ 竹串を刺してみて、生地が何もついてこなければ蒸しあがっているサインです
材料を混ぜて蒸すだけなのでとても簡単!
湯気でとても熱くなっているのでやけどに注意してくださいね♪
ラップに包んでおけば、次の日もかたくならず、しっとりふわふわですよ♪
お子さんと一緒に作っても楽しめそうです。
ぜひ作ってみてください。
Text by くまこ/食育インストラクター