アレルゲン除去による栄養対策レシピ~カルシウムを補うおいなりさん~

食物によるアレルギー疾患を持つ方は年々増加傾向にあり、それにともなってアレルゲン除去食なども注目を集めていますね。
このシリーズでは、アレルゲン除去による栄養対策レシピをご紹介します。

今回は、乳・乳製品アレルギーに不足しがちなカルシウムを強化

【乳製品以外でカルシウムの多い食品は?

豆腐や油揚げ、納豆などの大豆製品や、骨まで食べられる小魚や殻まで食べられる小エビ、貝類、サバの缶詰うなぎなどの魚介類に多く含まれています。
また、菜の花、小松菜、モロヘイヤなどの野菜や、ひじき、昆布などにもカルシウムが含まれていますが、カルシウムの吸収率はそれほど高くありません。
食品によってカルシウムの吸収率が異なるため、その吸収を高めるビタミンDやマグネシウム、たんぱく質などと一緒に摂るとよいでしょう。

カルシウムを含む油揚げ・ちりめんじゃこ・ひじき・ごまを使ったレシピです。


【カルシウムたっぷりおいなりさん】

<材料(4人分)> 調理時間:45分
ご飯・・2合分
A酢・・大さじ3
A砂糖・・大さじ1
A塩・・小さじ1/2
ちりめんじゃこ・・30g
白いりごま・・大さじ2
芽ひじき(乾)・・大さじ1
にんじん・・2cm
Bしょうゆ・・大さじ1/2
Bみりん・・大さじ1/2
B出汁・・1/2カップ
油揚げ・・8枚
C昆布出汁・・2カップ
C酒・・50ml
C薄口しょうゆ・・大さじ1・1/2
Cしょうゆ・・小さじ2
C砂糖・・大さじ3

<作り方>

  1. すし飯を作る。
    Aをよく混ぜ合わせ、すし酢を作る。
    ややかために炊いたご飯を大きめのボウルに移し、すし酢をしゃもじで伝わらせながら回しかけ、手早く切るように混ぜる。
  2. ひじきは水で戻し、にんじんは細切りにする。
    鍋に水気を切ったひじき・にんじん・Bを入れ、煮立ったら弱火で汁気が少し残るぐらいまで煮てそのまま冷ます。
  3. 油揚げは半分に切って袋状に開く。
    油抜きをし、粗熱が取れたら両手で挟んでしっかりと水気を切る。
    ※油揚げが開きにくい場合は、菜箸を転がして両面をのすと開きやすくなります。
  4. 鍋にCを入れて火にかけ、砂糖が溶けたら油揚げを並べて入れる。
    落しぶたをし、ときどき上下を返しながら弱火で10~15分煮て火を止める。
    そのまましばらくおいて味を含ませ、冷めたら両手で軽く押して汁気を切る。
  5. (1)に(2)・じゃこ・白いりごまを加え混ぜ、16等分にして軽く丸める。
  6. (4)に(5)を詰め、口をたたんで形を整える。

 【油揚げの栄養は?】

豆腐を揚げているのでエネルギーは高いですが、豆腐と同様、植物性たんぱく質や大豆レシチン、大豆イソフラボンなどの栄養素が豊富です。
大豆レシチンは神経細胞のもととなる成分で、脳の働きを活性化させ、記憶力や集中力を高めます
大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをして、更年期障害の症状を緩和したり、美肌づくりに役立つのでママにも嬉しい効果がいっぱいです。
そのほか、丈夫な骨や歯をつくるカルシウムやマグネシウム、抗酸化作用のあるビタミンE、貧血予防に働くが含まれています。

いかがでしたか?
近年はアレルギーに対する理解が深まり、さまざまなレシピが紹介されています。
乳・乳製品アレルギーは、成長期の子どもに欠かせないカルシウムが不足しがちになるため、ぜひチェックしてあげてください。

Text byくまこ/食育インストラクター