イタリアの家庭から学ぶトマト活用法

〈食育まめ知識〉イタリアの家庭から学ぶトマト活用法

太陽の光をたっぷり浴びて真っ赤に実ったトマトには栄養もたっぷり!

【トマトなのになぜりんご?】
イタリアではトマトのことを『ポモドーロ(pomodoro)』と言います。『pomo』=りんご、『doro』=金、””黄金の林檎””というのが語源で、イタリアにとってトマトはなくてはならない存在です。
また、フランスでは「ポム・ダムール(愛のりんご)」、イギリスでは「ラブ・アップル(愛のりんご)」と呼ばれています。
なぜりんご?と思われるかもしれませんが、昔からヨーロッパでは値打ちの高い果物や野菜を「りんご」と呼ぶ習慣があったようです。

【イタリアやスペイン、ギリシャでは?】
トマトの大量消費国であるイタリアやスペイン、ギリシャでは、生でトマトを食べるよりも、トマトソースにして使うのが一般的。
トマト畑が一面に広がる南イタリアでは、夏も盛りを過ぎる頃には一家総出で、トマトソース(サルサ・ポモドーロ)作りが始まります。
それぞれの家に独自の作り方(日本でいう「おふくろの味」)があり、基本的には、にんにくで香りづけしたオリーブオイルに、湯むきしたトマトをつぶしいれてコトコト煮込み、塩・こしょうで味を調えたら、仕上げにバジルなどのハーブを加えます。
これを空きビンに入れ、密閉して保存します。

こうして保存されたトマトソースは生のトマトが手に入りにくい時期の貴重なビタミン・ミネラル源になるとともに、いつも台所の片すみにあって、さまざまな料理の調味料として大活躍します。

Text by ざわちゃん/食育インストラクター