今回は今の時期が旬なさやえんどうのお話です。
さやえんどうはエンドウ豆を早摘みしたもので、そのまま成長したらグリーンピース→スナップえんどう(スナックエンドウ)→エンドウ豆と成長いていきますが、現在はそれぞれが別の苗で栽培されているので親戚同士のような感じになっています。
【カロテンやビタミンCが豊富】
さやえんどうはほかの緑黄色野菜と同様にカロテンやビタミンCが豊富。
だいたいの野菜は昔と比べると残念ながら栄養価が落ちているのですが、さやえんどうは例外で昔と比べてビタミンCが3倍に増えている嬉しい野菜です。
豆の部分にはビタミンB1やたんぱく質、必須アミノ酸のリジンなどが含まれていて、集中力やカルシウムの吸収を促進したりする効果もあります。
またリジンは身体の成長や修復に関わる成分なので積極的に取り入れたい栄養です。
【世界最古の栽培植物】
えんどう豆は世界最古の栽培植物のひとつです。
3000年以上も前のお墓、ツタンカーメン王の王陵の発掘の際に金などの豪華な副葬品と一緒にエンドウ豆が発見されたそうです。
しかしえんどう豆の原生種は現在でも発見されていないので原産国を特定する事が出来ずにいます。
日本には中国を経て遣唐使によって9~10世紀頃にもたらされたと言われています。
さやえんどうの本格的な栽培は江戸時代に入ってから行われたそうです。
【さやえんどうの上手な保存方法】
美味しいさやえんどうの選び方は豆の数が多いもので、ひげが白っぽくピンとして、みずみずしい緑色の物が新鮮です。柔らかい莢を食べる野菜なので豆の凹凸が莢の上から見てはっきりし過ぎている物は成長し過ぎて莢が固めになってしまっています。
さやえんどうは乾燥が大敵なので購入したらポリ袋に入れて冷蔵保存します。
少し長めに保存したい場合は、熱湯にサッとくぐらせて固めに茹でてから水気を拭き取ってポリ袋に入れて冷凍庫に入れれば、2~3ヶ月保存できます。
上手な冷凍方法は、
- 固めに茹でる
- すぐに冷水に取り熱を取る
- 水気をしっかりふき取る
- 重ならないように並べて冷凍する
です。重なっていると凍った際にくっついてしまうのでバラバラにした方が使いやすいです。ビタミンB1は熱や酸素で壊れやすいので出来るだけ調理は手早く、そして加熱時間は短めにしましょう。
Text by ふーみん/食育インストラクター