いちごは世界各国で食べられていますが、生食での消費量は日本が世界一だとも言われています。
また、日本各地で品種改良が重ねられ、個性的な新品種も続々と誕生。
生産地を代表する“ご当地ブランド”となるいちごも生み出されています。
今回は、1月15日に記念日を迎える「いちご」のお話です。
【どうして1月15日が『いちごの日』なの?】
全国いちご消費拡大協議会が、1月15日を「いいいちご」のゴロ合わせで「いちごの日」と制定したのが始まりです。
もともと、露地栽培のいちごの旬は春~初夏にかけてでしたが、ハウス栽培や品種改良の普及により、冬場にいちごの収穫・出荷が本格化するようになったことも制定の背景にあったようです。
【いちごは、いつから日本で食べられるようになった?】
日本にいちごが伝来したのは、江戸時代末期の1830年代。
オランダ船によって持ち込まれたことから、当時は「オランダいちご」と呼ばれていました。このときは、“いちごの色が血を連想させる”として、あまり食用としては普及せず『観賞用』として扱われていました。
その後、明治時代に農業が近代化するにつれ、欧米からさまざまな種苗が導入されるようになり、『食用』としてのいちごの栽培が始まりました。
【いちごの栄養価をチェック!】
今回は注目すべき栄養素を一部ご紹介します!
●ビタミンC
5粒ほど食べれば、1日に必要なビタミンCの半分を摂ることができます。
ビタミンCは免疫力を高めて風邪予防に役立つほか、ストレスの緩和や抗酸化作用によって老化予防にも働きます。
●葉酸
水溶性のビタミンB群の一種です。
貧血予防のほか、胎児の正常な発育を助ける働きがあり、妊娠・授乳期には不可欠な栄養素です。
●アントシアニン
いちごの赤い色素は、ポリフェノールの一種のアントシアニンによるものです。
アントシアニンは、目の働きを高めて眼精疲労や視力の回復に役立ちます。
●食物繊維
いちごに含まれる食物繊維のペクチンには、便秘の解消や血糖値の上昇を緩やかにする働きがあります。
これらの栄養素のほかにも疲労回復に効果的なクエン酸も含んでいるので、運動や勉強で疲れたときにもおすすめの果物です♪
【いちごの甘い部分ってどこ?】
皆さんはいちごを食べる際、ヘタの方と先端、どちらから食べていますか?
いちごは先端に行けば行くほど糖度が増すので、ヘタの方から食べていけば最後まで甘く食べられますよ!
ぜひお試しあれ♪
【いちごの表面のツブツブは「種」じゃない!】
いちごの表面にあるツブツブは種ではなく、ひとつひとつが果実です。
つまり、1粒のいちごは、200個から300個の果実が集まった「集合果」なのです。
私たちが果実だと思って食べている甘い部分は、実際は茎の先端の花床(かしょう)が膨らんだ偽果(ぎか)になります。
【おいしいいちごの見分け方と保存法】
せっかく食べるなら、おいしいものを食べたいですよね☆
選ぶときには、以下のポイントに注目してみましょう!
- ヘタが濃い緑色で、乾いていないもの
- 全体が鮮やかな赤色で、ヘタの近くまで色づいているもの
- 傷がなく、ハリ・ツヤのあるもの
生のいちごはあまり日持ちしないので、2~3日を目安に食べ切りましょう。
もし、その日のうちに食べ切れないときは、こんな所に気をつけてみるとよいですよ☆
■冷蔵保存するには…(保存期間:2~3日程度)
洗わず、別の容器に重ならないよう移し替え、ラップをして冷蔵庫の野菜室へ入れましょう。
水に濡れると傷みやすく、ビタミンCも損なわれてしまうので、洗うのは食べる直前にしましょう。
■冷凍保存するには…(保存期間:1ヶ月程度)
洗って水気を切ったらヘタを取り、砂糖をまぶして袋に入れて保存しましょう。
砂糖が表面の傷みを防いでくれる上に、いちご同士がくっつきづらくなりますよ♪
いかがでしたか?
日本人の好きな果物ランキングで、長年1位に君臨する「いちご」。
皆さんも今年の1月15日は、お好みの品種のいちごを楽しんでみてくださいね♪
Text byろい/食育インストラクター