覚えておきたい料理用語⑤酢にまつわる用語

しょうゆや味噌、酒やみりんなどの調味料とともに和食に欠かせない「酢」。
今回はレシピでよく登場する「合わせ酢」の種類をご紹介します。

【酢の起源

酢はアルコール(酒)を酢酸菌で発酵させたもので、日本最古の調味料と言われています。
紀元前5000年ごろにはすでに作られており、その後、鎌倉時代以降に調味料として活用されるようになりました。
今ではさまざまな種類のお酢があり、その数は世界に4000種とも言われています。


【レシピでみかける「合わせ酢」の種類

■二杯酢
酢としょうゆを同量合わせたもの。

料理の下味や、魚介類や海藻の酢の物などによく用いられます。

■三杯酢
二杯酢にみりんまたは砂糖を足したもの。

みりんの代わりに酒を使ったりすることもあります。
素材自体に甘味が少ないものに合います。

■土佐酢
三杯酢にかつお節を加えて煮出し、濾したもの。

酸味が少なく、白身魚や貝類、筍やふきなどの淡白な野菜に合います。
かつお節の代わりに昆布を使ったものを「松前酢」と言います。

■南蛮酢
三杯酢に出汁・唐辛子を加え、ひと煮立ちさせたもの。

魚介のから揚げや素揚げなどを漬け込んだ「南蛮漬け」に使われます。

■ポン酢
橙(だいだい)や酢橘(すだち)、柚子などの柑橘類の果汁のことで、これにしょうゆを加えたものがポン酢しょうゆです。
最近では、柑橘果汁にしょうゆを加えたものをポン酢と呼ぶことも多くなっています。

■蓼(たで)酢
蓼の葉をすりつぶし、酢でのばしたもの。

鮎の塩焼きとの相性がとてもよいです。

■黄味酢
酢に卵黄・塩・みりんを加えてよく溶き、これを湯せんにかけてトロミをつけたもの。

えびやかに、きゅうりや独活などの和え物によく用いられます。

素材に合った合わせ酢を知り、料理をよりおいしくいただきましょう!!

Text byまち/食育インストラクター