暑い日が続き、「なんだか食欲がない」「だるい」と感じている方も多いのでは?
今回は、夏バテ気味の方におすすめ!
今が旬の“オクラ”をご紹介します。
【オクラの歴史】
原産地はアフリカ北東部。
エジプトでは紀元前2世紀には既に栽培されていたと言われています。
原産地や熱帯では多年草で何年も繰り返し実をつけますが、日本では冬越しができないため、一年草です。
日本に伝わったのは幕末の頃。
独特のぬめりと青臭い香りは、当時は好まれませんでしたが、1960年頃から健康野菜として注目され普及し始めました。
【体に嬉しい☆オクラの粘り!】
オクラと言えば、やはりあの独特な粘りをイメージする方が多いはず!
ぬめりは「ガラクタン」や「ペクチン」と呼ばれる成分によるものです。
●ガラクタン
免疫力を高め、動脈硬化の予防や脳細胞の活性化に役立ちます。
●ペクチン
整腸作用があり、腸内環境を整える他、血糖値やLDL(悪玉)コレステロールの上昇を抑える働きがあります。
その他、抗酸化作用があり肌荒れやガンの予防に役立つβ-カロテンやビタミンC、疲労回復に役立つビタミンB1などを含んでいます。
ビタミンB1の吸収を高めるアリシンが豊富なにんにくと一緒に炒め合わせ、カレー風味に仕上げれば、夏バテ予防にぴったりの一品になりますよ。
【オクラは英語で“okra”!】
「“オクラ”は和名で英語だと別の言い方をする」と思われがちですが、実は“オクラ”は英語でも“okra”と言うのです!
英名 okra の語源は、ガーナで話されるトウィ語の nkruma (ンクラマ)。
和名では、「アメリカネリ」や「陸蓮根(おかれんこん)」と呼ばれています。
沖縄県や鹿児島県・伊豆諸島など、全国的に普及する前から食べられていた地域では「ネリ」という日本語で呼ばれていため、『アメリカから渡来したネリ』で「アメリカネリ」と呼ばれるようになりました。
また、「陸蓮根」はオクラの切った断面が蓮根に似ている事から、このような名がついたとされています。
朝咲いた花が昼にしぼみ、その数日後にはさやを収穫できるという生育の早いオクラ。
暑さに強いので、比較的簡単に栽培・収穫でき、初心者の方にもおすすめです。
お子様の夏休みの自由研究として、栽培してみるのも良いかもしれませんね。
Text by ろい/食育インストラクター