季節を大切にし、季節を味わい楽しむ「和食」のお話。

和食は旬の食材を使い、料理に葉や花をあしらい、季節に合った食器を使うなど季節感をとても大切にする料理です。
和食を楽しむときによく耳にする「旬」とはいったい何なのでしょうか?

【旬もいろいろ。江戸っ子は「初物」を好んでいた!?】

旬とは、その食べ物が1年の中で最もたくさんとれ、一番おいしく、栄養がたっぷりな季節のことです。
旬にも色々あり、旬よりも前に出回り始めたものを頂く「走り」、その食材がもつ美味しさが一番引き出されて市場にも多く出回る「旬(盛り)」、旬が過ぎ、もうそろそろ終わりと食材を惜しむ「名残」に分かれています。
その昔、江戸っ子は初ガツオにたいそうなお金を払って買い求めたほど、「初物」を大切にしてきました。
これは、粋を重んじる江戸っ子の習性と、新鮮で瑞々しい気にあふれた初物を食べると長生き出来ると縁起をかついだことからだと言われています。


【食材の旬を知ろう!!】

おいしい旬の食材を食べたい!
でも、何がいつ旬なのか分からないという方もいるはず。
そこで、四季の代表的な食材の一部をご紹介します。

<春>
たけのこ、菜の花、三つ葉、ふきのとう、たらの芽、グリーンピース、さやえんどう、いちご、たい、にしん、さわら、あさり、はまぐり など

<夏>
きゅうり、トマト、ピーマン、なす、とうもろこし、おくら、ゴーヤー、すいか、きす、あゆ、いさき、たこ、うなぎ など

<秋>
にんじん、ごぼう、れんこん、きのこ、里芋、さつま芋、栗、柿、なし、りんご、さんま、さけ、いわし、牡蠣 など

<冬>
大根、かぶ、白菜、ねぎ、ほうれん草、小松菜、ブロッコリー、みかん、ゆず、たら、ほっけ、わかさぎ、かに など

今回は一般的に言われている旬をお伝えしましたが、地域によって旬が異なる食材もあります。
今では、インターネットでそれぞれの地域の旬のカレンダーが掲示されていることも多いので、お買い物の時の参考にしてみてくださいね。

物流が発達し、1年中何でも手に入るので旬が無くなりつつあります。
今一度旬について知り、おいしい自然の恵みを頂きましょう。

Text by まち/食育インストラクター

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