自分であんこを作ったり、お赤飯を炊くときなどにあずきを買いに行ってみると、同じ棚に2種類の豆…「ささげ」と「あずき」が並んでいることがあります。
パッと見ただけでは同じような色で大きさもそこまで変わりがないこの2つ、いったい何が違うのか不思議に思ったことはありませんか?
【「ささげ」と「あずき」の違いとは?】
実はこの2つは違う植物の豆なのですが、どちらもササゲ属の植物のため、親戚のような存在なのです。
栄養価で見てみるとささげの方が葉酸や亜鉛、マグネシウムの含有量が優れていると言えますが、あまり大量に食べない限り、そこまで大きな差はないと考えて頂いて良いでしょう。
ささげとあずきの違いは、何の料理に使うのかという点で分けられていることが多いようです。
特に、祝い事で赤飯を炊く時には、あずきより粒が大きめで皮が破れにくいささげの方がふさわしいと言われ、東日本ではささげの赤飯が好まれていたようです。
これは「皮が破れた豆=腹が割れる=切腹」をイメージするため、あずきの赤飯は縁起が悪いと嫌う武士が多かったからという説があります。
縁起を担ぐことが今よりも遥かに重い意味を持っていた時代ならではのエピソードですね。
Text by はむこ/食育インストラクター