これから美味しくなる「大根」の冬の体にうれしい効果とは?

これから美味しくなる「大根」の冬の体にうれしい効果とは?

気温の低下と共に、温かい料理が恋しくなる今日この頃…。
“おでんに欠かせない具材”というと、皆さんは何を思い浮かべますか?
私の中でマストなのは、やはり「大根」
出汁が染み込んだ柔らかい大根は、格別だな~と感じます。
今回は、これから旬を迎える大根のお話です!

【大根の栄養価】

普段よく食べられているのは根の部分ですが、根にはジアスターゼやオキシターゼなどの消化酵素が含まれています。

●ジアスターゼ
でんぷん分解酵素で、消化吸収を促してくれます。
二日酔いや胃もたれ、胸やけの緩和が期待できます。

●オキシターゼ
オキシターゼには発がん物質を解毒する作用があります。
発がん物質は焼き魚など焦げた部分に含まれているので、大根おろしを添えて食べることでがん予防の効果が期待できます。

これらの消化酵素は熱に弱いという性質があるので、この効果を期待するのであれば生食すると良いでしょう。

また、葉にはβ‐カロテンやカルシウムが豊富に含まれています。
β-カロテンは油脂と、カルシウムはビタミンDと一緒に摂ることで体内の吸収率が上がるので、ごま油できのこ類やしらす干しなどのビタミンDが豊富な食材とサッと炒め合わせれば、即席でご飯にぴったりな一品が出来上がります。
免疫力アップに働き、風邪などの感染症を防ぐほか、骨や歯の強化も期待できます。

【部位ごとの使い分け】

大根の根は、売り場では半分にカットされた状態のものをよく見かけますが、今回は葉に近い「上」・「中央」・先端の「下」という3つに分けてお話しします。

●「上」
3つの部位の中で最も甘いとされ、大根おろしやサラダなど生食に最適です。

●「中央」
水分をたっぷり含んでおり辛みが少なく、硬いのが特徴。
味が染み込むふろふき大根やおでんなどがおすすめです。

●「下」
辛みが強く、繊維質な部位。
味噌汁の具や漬物などに適しています。


【保存する際のポイント☆】

①根と葉は切り分ける
葉が付いたままだと、根の水分がどんどん吸い取られてしまいます。
そのため、葉と根は切り分けて別々に保存しましょう。
葉の部分を切るときは葉のぎりぎりではなく上から2cmの所くらいまでカットしておいた方が保存しやすいです。

②新聞紙に包む
根の部分は涼しい所、または冷蔵庫で保存しましょう。
その際は泥をきちんと落とし、水分を含んだ新聞紙などで包んで保存すると長持ちします。

生牡蠣の下処理や筍のアク抜きなどにも用いられ、これからどんどん美味しくなる大根!
部位ごとに上手に使い分けて、食卓に並べてみてはいかがでしょうか?

Text by ろい/食育インストラクター

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